1,5章 2章
前回、本編に入れなかったのでまじでここから入ります…
1.5 探偵立候補達
「…………………」
僕は今、夢でも見ているのだろうか…?
「うーん?」
目をこすっても同じ文字が見える。どうやら夢じゃないらしい…
でも、現実だとは受け入れきれないな…
「ゆ、有ーーー!」
頼むから、早く来てくれ!
僕には無理みたいだ!
「うるさいな…何だよ。」
眠そうに僕のところへ来てくれた僕のフレンド。
来てくれたのは有り難いけど、嫌な顔しないで僕を見ないでくれないか…?
「何?」
「えっとね。悪いんだけどこの手紙読んでくれないか?」
と、フレンドに渡すととても嫌な顔された。さっきよりひどい…
なんだかんだ渋々と受け取って読んでくれた。
「んっと、"朱朔学園に選ばれた方へ
貴方は、探偵立候補者としてスカウトさせていただきます。
明日の午前正午に朱朔学園にお越しください。"
だってさ。」
「間違いないかい?」
「あ?何言ってんだ。」
馬鹿かお前?みたいな目で見られているが、無視。
気にしたら結構精神的にきつい…
「ねぇ、これ僕宛だよね?」
「そうじゃね?俺にもその手紙来たし…」
「へぇー…え!?ゆ、有にも来たの!?」
「ホラ」
と、その手紙を投げてきた。扱い方雑すぎる…
でも、どうやら本当に有宛の手紙で朱朔学園からの手紙だった。
「ぼ、僕…本当に選ばれたんだよね?」
「そうじゃね?」
「やっぱり、現実だったんだ…!」
僕は、感情が高まってきて震えてきたし
嬉しいすぎて涙が出そうだ。
…それにしても…
「有って何の立候補者?」
「あ?お前と同じ。探偵だ」
まじか…全然そんな感じしない。むしろ、ヤンキーみたいだし…
「………」
僕の思っていることが分かったのか、思いっきり睨まれた。
やっぱりヤンキーじゃん。
2、朱朔学園へ
「ふぁ……」
「でかいあくびするな。」
僕は只今、有と共に朱朔学園前に来ている。
それにしても、"午前正午に朱朔学園にお越しください"とか早すぎでしょ?
頭おかしんじゃないの?っとこれは失礼か…
「う………眠い。」
必死に瞼を持ち上げるが重い…
「………」
なんで、有はそんなに平然としていられるんだ。
眠くないのか?それとも夜行性?
「何不細工な顔で俺を見るんだよ」
「不細工は酷いな…これでも小学校時代はモテモテだったんだよー」
「あっそう。」
うわぁ。酷いよ。興味なさげな顔をして目さえ合わせないんなんて…
「も、もしかして嫉妬かい?やだなー。有も、モテモテに……」
「あ?」
「ごめんなさい」
そうだった。有は小学校から高校までモテモテで女性が嫌いになったんだっけ…
危ない。危ない。殺されちゃうよ…
「おい。自分の世界に入ってないで行くぞ。」
「あ、待ってよ」
有は、とっくに学園の門を超えていた。めんどくさそうな顔で僕を待ってくれたらしい。
なんだかんだ、有って優しんだよな…
僕達は学園の昇降口でクラス表を見ていた。
「なんで3年1組と2組しかないんだろ?」
「知らん。どうでもよくね?」
「そんなことありませんわ!!」
と、僕達の後ろで大声で反論する女の人。
なんか、お嬢様って感じ?
「貴方達は馬鹿ですの?おかしいと思いませんの?」
容赦なく馬鹿扱いされる僕達。
いや、僕はおかしいっと思ったよ?
多分、有はどうでもいいと言う考えしかないと思うけど…
てか、女性嫌いな有だからさっきからゴミを見るような目で見てるよ…
失礼すぎだよ…
「あら?失礼。自己紹介遅れましたわ。
私、乱崎 愛菜といいますの。
よろしくお願いしますね?」
微笑むように笑う愛菜さん。
これ、一般の人は惚れてるね。
「よろしくです。愛菜さん。」
「あら?愛菜さんじゃなくてもいいですわよ?呼び捨てで」
「じゃあ愛菜」
僕は早速呼び捨てで言うことにした。有は、口を閉ざして目さえ合わせてないよ…
「そういえば、貴方達の名前は何ですの?」
「あ、言ってなかったね。僕、壱原 能だよ。」
読んでる人もよろしくね。
「ほら、有も!」
「………………」
有は舌打ちをして短く自己紹介。
「冬馬 有」
最後にもう一回舌打ち。おまけに、近づくなよと言うように睨みつけている。
うーーん。やっぱり女性の前ではこの態度か……
愛菜なんて何だこいつみたいな顔してるよ。
「ちょっと!貴方失礼じゃありませんか!」
ほら。やっぱりこうなるよな。喧嘩になっちゃうよ。
「うっさい。能。相手にしてやって…」
有はうんざりした顔で僕にたらい回し。
愛菜は顔真っ赤に怒ってるよ。
何で、初日からこうなるのかなー
続く
朱朔学園に出会った女性。乱崎 愛菜。
愛菜と共に早速教室へ。
でも、そこには地獄の風景が…