40:諦めよう。
※例外を除き過去話の単位表記を妖精スケールでの表記にまとめました。
よし、案外簡単に【吐息】の技も獲得できたし次に行こう。
そろそろ刀の練習もしてみようかな。
さて、まずは薄刃の剣を生成してと。
ただ素振りしててもまっすぐ振れてるかよく判んないし、土の柱でも作ってそこに振ってみよう。
地表まで降りて地面に手をつき、魔力を流して土の柱を生やした。
ちょっと周りの地面がへこんじゃったけど、後で均しておけば大丈夫だろう。
型とかは知らないし、そもそも飛んでるから適用できるかも判らないのでそれっぽく剣を振る。
うん、やっぱりある程度素振りして扱いに慣れてからにすれば良かったよ。基本って大事。
軌道を曲げられまくって手首が痛くなってきたのでちょっと休憩だ。
あー。そういえば近接物理戦闘にペナルティあること忘れてた。
いや、そもそも近づいたら死ぬからあんまり関係ないけどさ。
うーん、どうせなら遠距離で活用する方法を考えてみるか?せっかく【弓術】持ってるんだし。
あぁ、でも私サイズの矢だと刺さってもあんまり意味がないか?
体内に入り込むくらいの貫通力が持たせられれば別だろうけど、弓で射れる程度の太さを維持するとなると難しいか。
フリスビーみたいに投げてみるとか?うん、ちょっと試してみよう。
重量を感じないって言っても手を離したら落ちるって事は、最低でも空気よりは重いんだろうし鋭くて勢いがあればちゃんと切れるかも。
とりあえず試しに五十センチくらいの円盤を作ってみた。剣みたいに柄がある訳じゃないから全然見えないな。
あ、【魔力感知】で観れば見えるな。見えるっていうか感じる?
振りかぶるときに体に当てない様に気を付けて…… えいっ。
あっ、ちょっと下向きに飛んでっちゃった。おぉ、柱の根元に当たったと思ったらそのまま抜けて行った。斜めに切られて上部が滑り落ちていく。かっこいー。
あれ?円盤どこいった? あの軌道ならその辺に…… ってまさか、そのまま地面に潜っていったのか?
【魔力感知】でも全く見当たらない。あれ、これ万一あっちに地下室とかあったらヤバくない?
急いで消しておこう。何もありませんように……
水平より上向きに投げてたら大変な事になってたな。
危なくて迂闊に投擲に使えないぞ。
っていうか、【純魔法】には【魔力弾】なんて物があったって事を完全に忘れていた。
遠距離ならこれの形状を鋭くした方が手っ取り早かったんじゃないか。
もともと射出する魔法だから手で投げる練習も要らないし、速度もMPで補えるしね。
うん、【魔力武具】で武器を作って扱うのは放棄かな。
ちょっと物を切ったりするのには使うかもしれないけど。
そうだ、【魔力武具】で一度出したものを後からいじれないかな?
中に何かを入れてから蓋を追加したり、逆に一部分だけ穴を開けてみたりとか。
早速やってみよう。どんなのがいいかな? 普通のコップでいいか。
上の部分に手を当て、塞がるように念じてみる。 あ、出来た。
逆に底の真ん中に指をあてて「ここだけ消えろー」とかやってみたらやっぱり出来た。
あっさり過ぎて全然ありがたみが無いんだけど。
そうだ、柔らかくしたりもやってみよう。もう出来るっていう前提で考えてしまおう。
三十センチくらいで中が空洞のボールを出し、柔らかくかつ強度を増す様に念じて魔力を流してみる。
ゴムボールみたいなイメージかな。
ちょっと手間取ったけどやっぱり出来た。おお、ぷよぷよ。
投げてみたら良い感じに弾んでいった。うん、消しておこう。
あんまり遊んでるとまたからかわれそうだしな。
そうだ、【空間魔法】の事を忘れてた。
蛇口作るためにしか使ってないぞ。いや、アイテムボックスは使ってるけども。
説明文に明記されてる「十メートル」が妖精基準なのかすら試してないや。
他の魔法がそんな感じになってた以上、ほぼ確実にそうだろうけどさ。
とりあえず【跳躍】で試してみれば判るか。
えーっと、的から離れてと。大体三十メートルくらいかな?
目視できる場所には飛べるはずだけど、何もない空間をちゃんと意識するって結構難しいな。
今回は的を目印にそのちょっと手前って思えばいいけど。
とうっ。……おぉ凄い、ちゃんと転移できてる。肝心のMP消費はー、九百近く減ってた。
距離が十メートルの三倍で、消費MPが三の二乗倍か? 元が百だし。
ちょっと二十メートルでも試してみよう。うん、四百だ。距離が伸びるととんでもない勢いで増えていくんだな。
スキルレベルが上がれば長距離転移の魔法とかも覚えるのかな?
そういえば「目視またはランダムで転移する場合」固体の障害物がある場所に転移しないってあるけど、これ座標指定で転移したら障害物があっても転移するって事だよね?
障害物が有ったらどうなっちゃうんだろう、ちょっと怖いな。
ちょっと【追放】で試してみようか。あ、その前にMP補充してと。
よし。とりあえずお試しでさっき切り落とされた土の柱を空中に【追放】してみる。
うん、ちゃんと発動できたな。さて、それじゃ肝心の実験だ。
地表に降りて目の前の地面から一メートルほどの高さを【座標指定】する。
そしてそこに重なるように最初の物の二倍程の太さの柱を立てて準備完了だ。
柱一号、ゴー!! ってうわっ!? 柱二号の先端が膨らんで砕け散った!?
あ、中に一号が。こっちも大分原型を留めてないな。
うーむ、どうやら重なって混ざったりするタイプじゃないみたい。
座標の中心から周囲に広がるように現れるのかな? 二号の崩壊の様子を見るとそんな感じっぽい。
でも一号の状態を見るに、現れた方も無事じゃ済まないみたいだな。
固い物の中に柔らかい物を出現させたらグシャグシャになりそうだ。
うん、私がそうならない様に気を付けよう……
って、最初に図書室行ったとき迂闊に使わなくて良かったぁ。
ドア壊したりするだけならまだしも、職員さんとか居たら洒落にならなかったよ……




