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3531:急に落ち着かれよう。
気にしてもしょうがない事は気にしない様にして、私は私に出来る事をやっていこう。
上の空でやってるとなんか変な事になってアヤメさんに怒られそうだし。
「少し上げてくれると助かるかな」
「はーい」
ある程度大きくなったアヤメさんの要望で、机に置いてた手を少しだけ浮かせて触りやすく。
顔の高さまで上げると少し高そうだし、大体胸の辺りにしておけば良さそうか。
おや、サキさんが立ち上がっ……
「ふー」
「良いですけど急ですね……」
「それやりたいから追い払ったのかよ」
うん、別に唐突に手の平を椅子にされても全然重くはないし構わないんだけどね。
唐突過ぎて一瞬ツッコミが遅れるよね。
「……あー、あれだよ」
うん?
「親愛表現っつーの? だからそれ引っ込めてくれると助かるかなーって」
あー、無礼者って事でリアンにロックオンされたのか。
無言の微笑みで圧をかけつつじわじわ寄って来てる。
いやまぁ大抵の召喚獣の子達、常に無言というか喋れないんだけど。




