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3453:じゃらしにかかってみよう。
「ねーねー」
「はい?」
頭を上げてさぁ出るかと思ったところで、ロシェさんに背中をつんつんされて声をかけられた。
翅と翅の間を急につっつくのは、結構くすぐったいんだから勘弁してほしいぞ。
「アレどうなってるか気にならない?」
「……気にならないって言ったら嘘になりますけど」
どう考えてもわざと作ってある、お姉さんの頭からぴょいんと飛び出した二本の触角みたいな髪の束がね。
あれどうやって固めてあるんだろうね。
「むぅっ」
……お姉さん、無言でみょいんみょいんと触角を揺らしてアピールしてきたな。
ロシェさんもねこちゃんじゃないんだから、そんな簡単に釣られないでほしいんだけど?
いや私もしっかり見ちゃってるから人の事は言えないんだけどさ。
というかあれ、しっかり固めてあるって事は私達にとっては凶器になりかねないのでは。
多分あのみょいんって動きにぶつかったら、こっちの方が負けるんじゃない?




