3411:丁度良いポジションに収まろう。
「高いの苦手って訳じゃないけどやっぱ怖ぇよなー」
「なー」
うーむ、落とされる想定でからかって覚悟は出来てたからか、体感数百メートルの高さから叩き落されたっていうのに気楽なもんだね。
まぁ糸が伸び切ってぴーちゃんの背中にべちーんって叩きつけられてた時は流石にふべって言ってたけど。
というか落とされた二人よりも、落ちた二人に背中にぺちってぶつかられたぴーちゃんの方がダメージ大きそうだったな。
くすぐったくてぴくってしちゃうだけなのはダメージって言わないとは思うけど。
「ぴゃ……」
ん?
背中を登られてるからくすぐったいよって文句かな?
蹴らずに糸だけで登るのは中々に疲れそう……って思ったけど別に不満そうな感情は無さそうだ。
「え、なんすか?」
何やら肩のリアンが下の二人に何か伝えようとしてるっぽい。
抱っこしてるアヤメさんを片手で支えて、右手をちょいちょいと……
「あ、もしかしてこうっすか」
「これ全力でやらないと効かないんじゃね?」
……ぴーちゃん、ちょっと背中かゆかったの?
あのサイズでかいてあげるのって、カナメさんが言う通り生半可な攻撃じゃ通用しないと思うんだけど。




