3407:発言には気を付けよう。
「酷いっすよ先輩」
「落ちりゃしねーから心配すんな」
「そういう問題じゃねーっす」
うん、「危ない」じゃなくて「怖い」って話をしてるんだよね。
普通に立ってるだけでもビルの屋上から落とされてる様なものなのに、ぴーちゃんはその何倍もの高さをふわふわ浮いてる訳だからさ。
今ぴーちゃんの背中側で糸を伝ってすいすい登って行ってるけど、あの状況もかなり怖そうだよ。
あとぴーちゃんもぴーちゃんで、微妙に背中がくすぐったそうだよ。
「鬼っすねー」
カナメさん、あーららって顔しつつ二の舞にならない様にラキを警戒してないかな。
多分それで正解だと思うけど。
「お? なんだ? 種族差別か?」
「そういう話じゃねーっす。……いや実際居るんだしそういう話になるんすかね?」
まぁ確かにそこは微妙なポイントかもしれない。
現実ならともかくこの世界だと普通に存在する種族だし。
……でも多分、今のは単に揚げ足を取りたかっただけっぽいな。
サキさん、自分で言っておいて「知らんがな」って顔してるし。




