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3189：制動距離は長めに取ろう。

「うおっ、とと」

「もっと慎重にっすか」

　頭上でわちゃわちゃしてるのが落ち着いたのを見計らって動き出したけど、上からの声に動きを止めるハルカさん。

「いや、こっちの訓練にもなるからこのくらいなら大丈夫……なんだけど」

「何(なん)すか？」

「止まる時も気を付けろ」

「……うっす」

　うん、急停止の反動で顔から頭(じめん)に突っ込みそうになってたもんね。

　流石に私と違って動ける人達なだけあって、しっかり受け身は取ってたけど。

「ほあぁ……」

　うん？

　なんか横から……

「……何やってるんですか？」

「なんだろう……　なんかほじられてる」

「それはまぁ見ればなんとなく判りますけど」

　座ったロシェさんの背後でカトリーヌさんがごそごそやってるのと、何やらロシェさんがくすぐったそうにしてる事からそんなとこだろうなとは思うけどさ。

　それは一体どういう状況なのかというか、どういう流れでその状況になっちゃってるのかって事が訊きたいんだよね。

　……まぁ多分、詳しく聞いても特に意味は無いんだなって結論になるんだろうけど。