3162/3629
3162:急に助けを求められよう。
「ほら行くぞー」
「はいはい、行きゃ良いんだろ」
ん、アヤメさんあんな落ち方してたのにもう動けるのか。
あぁ、酷い目に遭ったのは首から上だけで、動くだけならなんとかなるのかな?
それはそれで前がちゃんと見えなかったりしそうだけど、もう変な視界にも慣れちゃったのかもしれない。
「雪ちゃーん」
「ん?」
ハルカさんの腕をすいすい登って行く二人を器用だなーと眺めてたら、何やら横の方からお姉ちゃんの声が。
「どう……いやどうしたのそれ」
「たすけてー」
どうしたのって言おうとお姉ちゃんの方を見たら、何やらおでこに大きな×印の跡が。
いやあれ跡というか元に戻る気配が無い様に見えるし、見えないだけで今も何か押し付けられてるのかな?
なんかたすけてって言ってるし。
……あれどう考えてもみけちゃんがやってるっぽいし、まず助けるべきなのかはっきりさせるところからだな。




