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3148:拘りには無理解でいこう。
「うーん」
「どうしました?」
車体の上に手をかざして屋根を作るのかと思ったら、急にぬーと唸り出した。
「いやこの車体に最適な形状をって思うと難しいなって」
「……それっぽければ何でも良いんじゃないですかね」
「えー」
なんというかこう、空気抵抗とか色々有るんだろうなってのは解るけどさ。
急拵えというか間に合わせのパーツにそんな拘らなくても良いでしょうに。
「これ、ちゃんと動くんすねぇ」
「ん? まぁ小っちゃいって言ってもそこまでではないしね」
頭上で無駄に悩むロシェさんを尻目に、動かし方を確認してたっぽいハルカさん。
人間から見ても十センチはあるんだし、【細工】のスキルっていう補助が無い現実でも技術が有る人ならその辺りも作れたりするのかな。
というかそこ動かなかったらただまっすぐ吹っ飛ぶだけの砲弾でしかないのでは。
まぁ本体の強度は有りそうだし、壁に沿って曲がったりは出来るかもしれないけどさ。




