3022:問題点を指摘しよう。
「あと多分怒られなかったとしても要求クオリティめっちゃ高いと思うよ?」
「うっ」
いやそこは問題じゃないというか許される可能性を模索しなくて良いから。
確かに半端な物を作ったらビシバシ修正食らいそうではあるけど。
「あ、でも妖精さんの協力が有ればなんとかなるかも」
「その心は?」
いやどういう手段かは知らないけど協力はしないよ?
「一時的にでっかくなる魔法が有るみたいだから、その状態で型を取らせてもらえばいけそうじゃない?」
「いや出来るかもしれないけど……」
……まぁうん、あの薄く広がった様な状態でもどうせ魔法は効かないだろうから、魔力を使った何かに埋まって固めた後に脱出すれば綺麗に型取り出来そうではあるけどさ。
どう考えても私の協力を得られそうにない手段でしょそれ。
鬼のお姉さん、もっと強めにツッコんでくれて良いんだよ。
そして自分で言いたくはないけど確実に言えることが一つ有るから、嫌々ながらツッコんでおこう。
「というかですね」
「なになに?」
いやそんなワクワクした顔で聞き返されても困る。
別に許すよ作って良いよって言うつもりでは無いぞ。
「あー、その、翅はともかく服の方はサイズが違い過ぎて、そのままだと再利用は出来ないかと……」
「……んー、あー……」
うん、言いたい事は察してくれたみたいで何より。
返答に困らせて申し訳ないけど事実なんだ。
体格もそうだけどお姉さんは普通に人並みのものをお持ちだから、私の形をした物に装着すると部分的にスッカスカになっちゃうんだ。
「……盛っとく?」
「それはバレた時に恥ずかしいんで勘弁してください」
増量は既に一回、お姉ちゃんに即座に見抜かれて痛い目を見てるんだよ。
というか盛る盛らない以前に作らないでね。




