3019:横から忠告されよう。
「てか妖精さんもよく脱いでるよね」
「……そうする必要が有る場面だから仕方ないんですよ」
あんまり痛い所をつっつかないで欲しいんだけど。
私だって別に脱ぎたい訳じゃないけど、普通の服を着たままで攻撃魔法を受ける訳にはいかないんだからさ。
「あと普通の服に翅だけ付けてもね……」
「言いたい事は解りますけど」
確かに地味というか、コスプレ扱いまで行かずになんか変なの付けてるなくらいで終わりそうだけどさ。
私達みたいに飛んでたりするなら別だけど、それは流石に無理だろうし。
……誰かに協力してもらって、見えづらいワイヤーで吊るしてもらったりすれば行けるかも?
いや支える側がかなり大変だろうしあんまり自由に移動できないしで、不便にも程が有るだろうけど。
「ねぇ、ちょっと良い?」
「え、なに?」
おや、近くで見てた鬼のお姉さんが狐のお姉さんに声をかけてきた。
「下手に妖精さんのコスプレするのってヤバいんじゃない?」
「そう?」
ん?
「ほら、NPCとかは過激派っぽい人達多いから……」
「あー、確かにちょっと怖いかも」
……正直ちょっと否定出来ないかもしれない。
流石に襲われたりまではしないだろうけど、微妙な顔をされるくらいの可能性は有り得なくもないのが困る。




