3007:解らない事は気にしない事にしよう。
「んー? あー、落ちはしないけどちょっと効果有るかもってくらい?」
あ、ロシェさんが顔を突っ込んできた。
やっぱり魔力が関係してるのもあって、【妖精】の方が耐性が高そうだね。
「とりあえずこのままだと危ないし、出ちゃった分は消しといた方が良くない?」
「そうですね。カプセルの方を無効化しない様にってちゃんと意識すれば大丈夫かな」
出ちゃった後でも効果の操作は出来るかもしれないし、頑張ってみるとしよう。
「いや一旦上に飛んでくれば良いじゃん」
「……そうですね」
言われてみれば効果が出てるのが射程範囲の内側ってだけで、物理的に遮ってないんだからガス自体はもっと広い範囲に散ってると考えるのが自然なのか。
という事は私が離れてここに溜まったガスを私から離せば解決って訳だね。
まぁ【妖精】のやる事なんて自然かどうかってあんまり関係無い気もするけど、それは一旦置いておこう。
そもそもあんな指先に塗って終わりみたいな量でこんな範囲に広がってるのが不自然過ぎるのも忘れよう。
……ん?
範囲外に出ると全部無効化してたら、ジェイさんに預けた色々も駄目なのでは?
うん、【妖精】の仕様については考えるだけ無駄だからそれも気にしないでおこう。
実は無力化されてるけどそれはそれでって事で色々調べてるのかもしれないし。
「結界とか破らない様に気を付けてねー」
「一度やらかして懲りてるんで大丈夫ですよ」
ロシェさん、私が役場で顔面から突っ込んで死んだの知ってて言って来てるんだろうか。
一回だけでも十分恥ずかしいんだよほんと。
というか【妖精】に無効化されずにしっかり反動を返してくるって、どうやって作ってるんだ裏庭の結界は。
よく解らないけどジョージさん達の事だから魔力だけじゃなくて、見えないだけで物理的な何かも色々使ってるのかもしれないな。




