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2937:別の子は遠慮しておこう。
「落ち着け」
「あだっ」
あ、挙動不審過ぎて横に居たお兄さんが側頭部にデコピンを叩きこんだ。
「何もしてないのに……」
「いや鬱陶しいくらいしてたよ」
うん、確かに具体的に何かをした訳じゃないけど、延々と謎の動きが繰り広げられてたからね。
すぐ横に居たらツッコみたくなるのも仕方ないよね。
「もう良いから大人しく作業に集中してろよ」
「うぅ、せっかくの機会なのに……」
あ、悲しそうにボヤきつつもちゃんと受け取りはするんだ。
まぁお話する余裕が本人に無いんだったら、さっきみたいな状態が続くだけだもんねぇ。
「はーい、妖精ちゃんですよー」
「あ、そっちは別に」
「なんでさ! いや知ってるけど!」
……なんか支払いを終えたらしいロシェさんが絡みに行って、即座にお断りされてるな。
私の時と違ってすっごい冷静だよお姉さん。




