2877:悪戯を交えつつ割って入られよう。
「少しよろしいですか?」
「ん?」
なんかカトリーヌさんが背後から声をかけてきた。
いや相変わらず近いな。
反応して振り向いた顔が、危うく何にとは言わないけど埋まるところだったじゃないか。
というかカトリーヌさん、わざとその事故を起こして私にお仕置きさせようとしてるよね。
宙に浮いてるんだから背は私の方が高いのにってのはあんまり関係無いとはいえ、普段は足下に寄り添うように飛びがちなカトリーヌさんがわざわざ私より高い位置を飛んでるし。
まぁ今は机スレスレの高度だから足下に潜り込みようがないんだけど、そうだとしても同じ高度で良いんだし。
いやそもそもそれ以前に、そんな振り向いた程度の動きでぶつかるくらいに密着してくるなって話なんだけど。
おや、机に着陸して膝をついて……いやなんで土下座?
ん、いや、土下座したんじゃなくて小さいカナメさんとミカさんに目線を合わせたのかな?
まぁサイズが違い過ぎて、顎を机に付いててもまだ見下ろす事にはなるんだけど。
「うおぉ…… すっげぇ迫力……」
「いろんな意味でな……」
うん、ミカさん達の言いたい事は解るよ。
三十倍くらいある巨体が目の前に降って来たのはともかく……で済ませる衝撃じゃないだろうけど置いといて、カトリーヌさんが伏せの姿勢を取るには絶対邪魔になるであろうアレの着弾がね、うん。
机を通した物理的な振動とか以上の衝撃が有るだろうね。
……というかあれ、あんな勢いでどむんと潰して痛くないんだろうか。
いや痛くてもカトリーヌさんなら問題無いというか、むしろ痛い方が良いのかもしれないけど。




