2775:参加手段を思いついて捨てよう。
「ってか今やってもしょうがなくないか?」
「わざわざ後を付いて回る様な人は大体最初から居るから大丈夫」
「……それもそうか」
一瞬そうかなって思って周りを見回したお兄さんがそうかもって納得してる。
実際私がここからざっと見る限りでも殆ど見覚えが有る気もするし、多分その通りなんだろうな。
「なんか楽しそうなんだけど」
「参加して一人だけ別の店行くか?」
「なんで負ける前提で言うの」
アヤメさんにはいはいとあしらわれて、むーと拗ねた顔で文句を言うお姉ちゃん。
でもなんか負けそうっていうのはなんとなく解る。
お姉ちゃん、何故かこういうシチュエーションだとしっかりハズレを掴みそうなイメージなんだよね。
「ってか今じゃんけんなんて出来ないだろ」
「あ」
そういえばお姉ちゃん、手がねこちゃんで完全に塞がってる状態だったな。
……丁度三匹居るし丁度良いのではとかしょうも無い事を一瞬考えたけど、両手でみっちり抱っこしてる状態だから一匹だけつまんで掲げたりするのは難しそうだな。
というかそんな変な事してたら快適じゃないって事で逃げられそうだし。




