2757:足場として活躍しよう。
まぁ満足したら放すだろうし、あっちの二人は気にせず撤収するとしよう。
「裏庭のドアはこのままで良いの?」
「戻って来たのを見て閉めに来てくれますから大丈夫ですよ」
どうせ私達じゃ閉められ……なくもないけど、下手な事して問題が起きたら困るしね。
まぁただ閉めるだけならそんな事はそうそう無いだろうけど。
あと【妖精】関連のお仕事を減らすとがっかりされる可能性が有るからね。
こっちとしてはそんな事よりもっと意味の有る仕事をしてほしい所ではあるけど、多分言っても無駄だから諦めよう。
「戻りましたー」
「お疲れ様です」
受付に戻ってライサさんに挨拶を。
ういろうちゃんとすあまちゃんはどうしてるかな?
……嬉しそうにてててっと走って来てる二匹の向こうに、残念そうな顔で猫用のおもちゃをふりふりしている職員さんの姿が。
いつもの事ながら、ちゃんと仕事してくださいって言いたくなる姿だなぁ。
いや、あれはあれでお仕事ではあるんだろうけどさ。
あれ、カウンターを回り込まずにまっすぐこっちに走ってきて……
「ありがとうございます」
「気持ちは解りますけど」
ぴょんぴょんっと二匹続けてライサさんの脚を中継地点にカウンターに登って来たな。
ただ踏まれてお礼を言うのはどうなんだと一応ツッコんでおこう。
まぁ実際仔猫に踏まれるのなんて爪を出してなければ全然痛くないし、ただただ可愛い嬉しいって感想になるのも仕方ない。
むしろ猫好き度合いによっては、思いっきり爪が出てたとしても可愛いが上回っちゃうくらいだもんね。




