2655:補助は他の人に任せよう。
あ、良かった。
あの空間でみけちゃんだけは「そういうものなんでしょうか……?」みたいな微妙な表情してる。
少なくとも私の方が変なだけって事は無さそうだ。
「マッチョは自らの肉体を虐めるのに忙しくて他人を虐めている暇など無いと言いますので」
「何なのその微妙に納得出来る様な出来ない様な謎理論は」
カトリーヌさんの解説に一瞬「あぁ……」ってなりそうになったけど、多分それあんまり関係無いよね。
もしかしたらそんな事に意識を割いてる人なんて、せいぜい二流三流止まりだって話なのかもしれないけどさ。
「それでは私達はこれで失礼しますね」
「あぁ、大事に使わせてもらうよ……ってデカいねこれ……」
「まぁこのゴリラ用ですから…… こっち使った方が良いですよ」
「そうだね、ありがとう」
……うん、エクセルさんの使ってたベンチとかは、鬼以外の種族の人が扱うのは難しいかもしれないね。
ある程度調整は出来るんだろうけど、基準がエクセルさんのサイズじゃ限度が有りそうだし。
大抵の人はエニュアンさんが使ってた方を使う事になるのかな。
サイズだけじゃなくて重量的な意味でも。
あ、始める前の準備だけ手伝ってあげてから戻ってきた。
「お待たせしました」
「ありがとうね、ねこちゃん」
ほんわか笑顔のエクセルさんと、実はずっと撫でたかったのを我慢してたんじゃないかって雰囲気の漂うエニュアンさん。
みけちゃんも当然の事ですって感じのおすまし顔だけど、褒められたり感謝されたりするのは満更でもない様子だね。
ところでなぜラキはえっへんって胸を張ってるのかな?
いや応援を頑張ってたのかもしれないし別に良いんだけどさ。




