2602:機会を逃そう。
あ、リアンが私を盾にするとはって不機嫌になってる。
まぁこれは流石にリアンじゃなくても、召喚獣なら怒っても不思議じゃないよね。
実害が無いからなのか私が気にしてないからなのか、他の子達は完全にスルーしてるけど。
それはともかく、表のお店を放っておいて良いんだろうか。
店頭に並んでる品の価値を考えると、どう考えても良くはないんだろうけど。
「あ、そうでしたそうでした」
「何?」
あれ、店員さんが何か思い出してる。
実はサボりじゃなくて何か用事が有ってこっちに来たのかな?
「表にカラさんが来てますよ。『どうせ呼んでおいて忘れとるだろうから、思う存分弄り倒してやれ。儂が許す』と言われました」
「……そうね」
……フミさん、うっかりしてたのか。
カラさんってたしか、鍛冶屋の女の子だったよね。
前に会った時はフミさんを怒らせたくないみたいな事を言ってた気がするんだけど、私の記憶違いなんだろうか。
「少し席を外すわね。また会いましょう」
「はーい。ありがとうございまし……いやこれ」
くそう、押し付け返す隙を与えてもらえないまま逃げられてしまった。
外して机に置いて帰っても怒られはしないだろうけど、流石にちょっと失礼だろうから諦めて頂いておくしかないか……
いや、ここで流されるからダメなんだろうって事は解ってるんだけどさ。
次の予定が詰まってる訳じゃないんだから、本気で受け取りたくなければフミさんが戻ってくるまで他の作業してれば良いだけだし。




