2571:状況を教えてもらおう。
まぁ抗議しても仕方ないし、気にしない事にしよう。
どうせ元からそんな目で見られてるだろうし。
「ところで、それ今どういう状況なの?」
あぁ、それは確かにちょっと気になるな。
兎さんの目に直接映されてるから周りは何が見えてるか解らないし。
「んー、高いねー」
「それはなんとなく判るけど」
うん、地面に両手をついて落ちたりしない様な姿勢で下の方を見てるしね。
それ以上覗きこんだら顔から突っ込みそうだから気をつけた方が良いんじゃないかな。
あ、兎さんが体を起こして元の姿勢に戻った。
「えー、こちらの現在地はですねー」
「無駄にもったいぶらなくて良いから」
「でっかい妖精さんの手の平となっておりまーす」
「んん?」
はい?
……とりあえずツッコミは一旦置いといて、話を聞いてみるとしよう。
「多分だけど、これはおねーさんから見た妖精さんの姿なのかな? 大体こんなだし」
「あー…… 確かにそのくらいなのかな」
上に向けた左手の上に右手で示してるのが、幻の私の手と比べた自分の大きさなんだろうな。
たしかにリアンと同じサイズ……というか縮尺になったら、兎さんの身長だとその位なのかもしれない。
「見た目と違って普通の地面なのが残念だなー」
「そりゃそうでしょ」
そんな地面をぺしぺし叩いて痛くないんだろうか。
いや、当然痛くない様に加減してるだろうけど、ちょっと尖った石とか有ったら危ないよ?




