2434:どうせ解らないので諦めよう。
まぁ追及しても誰も幸せにならない事は置いておこう。
幸せどころかブーメランになって返って来るだけだし。
しかしこの……実体化してて重さも有るのは幻と言って良いんだろうか。
まぁ面倒だし細かい事は良いな、うん。
この幻、【妖精】が重さを感じてるって事は魔法扱いではないのかな?
普通の魔法だったら自分の何倍も有る様な岩でも片手で持てちゃうし、この子が【妖精】並の魔力の持ち主な筈もない訳だし。
一応【魔力感知】で見るとその形の魔力は有るんだけど、ここに有るのは純粋な魔力だけじゃないって事なんだろうね。
……いや、でも魔法で出した石も魔力を吸い取ったら普通の石が残る訳で、あれも魔力だけで出来てはいない筈だよなぁ。
一体どういう仕組み……ってのは考えるだけ無駄だな、うん。
なんだかよく解らないけどそういうものなんだって事でね。
仕様だよ、仕様。
「私もー」
「あ、はい」
「おっとっと、っと。ごめんねー」
そろそろ下ろそうかと思ったところに声をかけられ、上のラキごとロシェさんに手渡した。
どうやら想定より重かったらしく、バランスを崩しかけて謝ってる。
まぁラキとしては、足場が多少揺れたりするくらいの事はむしろ楽しいから、どんどんやってもらって構わないって感じだけどね。
なんならぶんぶん振り回したりしても落ちたり飛んで行ったりしないだろうし。
いや、流石にそこまでやったら文句……は出ないか。
むしろどこまで頑張れるか、限界までやってくれって要求されそうな気がする。




