2431:性能を確かめてみよう。
お、本当に動き始めた。
ちょっとゆっくりだけど、ラキの踊りを真似してるのかな?
……と思ったら真似されない様になのか、ラキの動きが無駄に複雑になったぞ。
変なところで勝負しなくて良いんだけど、まぁなんか楽しそうだから別に良いか。
おや、リアンがラキに軽く頭を下げて動かすのを止めたな。
まぁずっと続けられてても困るし、適当なところで切り上げたんだろうね。
なんかラキが得意気な顔してるから、参りましたって言ったのかもしれないけど。
まぁ険悪じゃないなら何でも良いか。
あれ?
出してたラキの幻を消さずにそのまま再度念じてるけど、特に何も出てこないな。
今度は何なんだろう。
ラキに向かってお辞儀したと思ったら、頷いたラキが幻に向かって元気に飛びついていった。
「あ」
「おぉ、実体化してる?」
「みたいですね」
さっきまでだとそのままスルッと通り過ぎてた筈なのに、ぼすっとぶつかってでっかい自分に抱き着く格好になるラキちゃん。
おーって顔でぺちぺち叩いて……
「……強度はそれなりっぽいですね」
「というかなんで殴ったのあの子」
「なんでですかね……」
叩いてた右手を引いて、ずどんと一発ボディーブロー。
サイズの差で貫通こそしなかったものの、腕が半分以上お腹に突き刺さってるよ。
へこまずに刺さっちゃってるのは、あの幻に柔らかさが無いのか単にラキのパンチが鋭すぎたのか。
……見た感じ、多分後者だな。




