2430:出来る事を教えてもらおう。
まぁ流石に「ただのすごくちっちゃい人」な筈は無いだろうし、何か有るとは思うけどね。
いや、このゲームの開発だからあんまり信用は出来ないんだけど。
お、顔を上げてでっかいのに乗せてた手を合わせて……というか指先をくっつけて、何やら念じてるっぽい。
……あれは元々そういう構えであって、前の巨大なボールが腕の邪魔になっててぴったり合わせられないとかじゃないよね?
「おー?」
「なんか出ましたね」
リアンの隣の何も無かった空間に、謎の白いボールが出現したな。
結構大きい……って言ってもリアンと同じ位だけど、これをどうするんだろう。
「ん? あ、これ幻か何かなのかな?」
「通り抜けてるねぇ」
リアンが隣にあるボールに手を突っ込んでスッスッと動かしてみせてくれる。
試しに指を突っ込んでみたけど、全く何の感触も無いな。
「おー、ラキちゃんだ」
「本物よりでっかいですけどね」
どうやらやろうと思えば何でも出せるらしく、まっ白いボールが変形してラキの姿に。
色も白からラキと同じになったから、サイズが同じだったら区別が付かなそうだな。
……いや、なんか対抗するみたいにめっちゃわちゃわちゃ動いてるからすぐに判るな。
それもリアンが頑張ればなんとかなるのかもしれないけど。




