2425:発言の意図を確認しよう。
「というかよく判りましたね」
「んー、なんとなく?」
こうもそれぞれでスケールがバラバラな状況で、よく基準値を把握できたもんだよ。
いろんな細かい違和感から察したんだろうけど、私には無理そうだから諦めておこう。
別に困らないと思うし、困った時に考えれば良いとも思うし。
一応努力はするけど、出来ない事は出来る人にお任せだよ、うん。
「あー…… この子、名前は?」
「あ、リアンです」
そういえば言うのを忘れてたな。
思いついて黙って入力したきりだったよ。
「リアンちゃん、ちょっと触ってみても良いかな?」
……特に意味は無いんだろうけど、怪しげに手をわきわきさせながら言わないでもらいたい。
当のリアンは特に気にせずに、微笑んだまま頷いてテーブルの端に行ってるけどさ。
「おぉ……」
「どうしました?」
「いや、うん、すっごい」
「どういう方向性かによって反応が変わって来るんですけど」
「通報しなくて良い方」
「なら良いんですけど」
なんせリアンちゃんの体形が体形だからなぁ。
あとさっきの手。
「なんていうかこう、すっごい」
「語彙が足りてなくないですか?」
いや、その点は人の事は絶対に言えないんだけど。
足りてなさには逆に自信が有るくらいだよ。
「白雪ちゃんも触ってみたら解るって」
むぅ、なんか私もさわさわする流れになったぞ。
まぁどうせ放っといてもそうなるんだろうけどね。
この子は飛べる様には見えないから、移動する時は私か他の子が乗せてあげる必要が有りそうだし。




