2413:閉所の利点に気付こう。
「まぁ冗談はさておき、お風呂を借りるのは良い案かもねぇ」
「改めて作ってもらったりする必要もありませんしね」
「いや、それもなんだけどさ」
ん?
「無駄に注目されなくて済むよねって」
「あぁ……」
確かに、お風呂なら人目を気にしなくて済むのか。
見られて困る様な事じゃないとはいえ、別に必要以上に見られたい訳じゃないし。
まぁ新しく作るにしても周りから見えない様に囲いも一緒に作って、屋内プールみたいにしてもらう事も出来なくはないだろうけどね。
その分余計に手間がかかるからちょっと頼みづらいっていう問題が有るけど。
「よーし、それじゃお片付けも終わったみたいだし」
あ、ほんとだ。
というかカトリーヌさんが戻ってきた時にはもう終わってたのかな。
「善は急げって言うし早速お願いしに行ってみよー!」
……善かな?
まぁ良いか。
これ私も一緒に行く流れなんだろうか。
別に泳ぎたくなってはいないけど泳ぎたくない訳でもないし、どっちでも良いんだけど。
「あっ」
「ん?」
「白雪ちゃんはまた今度にした方が良い気がしてきた……」
「え、何か問題でも?」
なんだろう、特に予定が埋まってる訳でもないし……?
「お姉ちゃんが拗ねたりしないかな」
「……しないとは言い切れないですね……」
あのお姉ちゃんの事だから十分に有り得るぞ。
拗ねるって程じゃなくてもぶーぶー言われたり、現実側で無駄に後ろから乗られたりしかねない。
まぁ何も無くてものしかかって来る事は割と有るんだけど。
なんせ私の顔がアレなせいで、一緒にプールや海に遊びに行った事なんて一度も無いからなぁ。
最初くらいは皆で一緒に遊んだ方が良いかもしれないね。
というかロシェさん、そんなに付き合いが有る訳じゃないのにお姉ちゃんの事をよく解ってるな。
……まぁ私と一緒に居る時のお姉ちゃんを見れば大体察せるか。




