2344:一瞬で帰れる事に気付こう。
……なんかラキがカトリーヌさんのパッツパツになった服を見てぐぬぬって顔してる。
同類として気持ちは解るけど、その怒りを打撃に変えるのはダメだぞ。
直接煽られたらやっちゃって良いけど。
「まぁツッコミ担当をやってくれるのは良いんだけど、やり過ぎて怪我させない様に気をつけるんだよ?」
こっちの手の平に収まるサイズとはいえ、物理的には完全に負けてるからね。
本気で殴られたら穴が開くどころか、そこを起点に衝撃波か何かで吹き飛びそうなくらいだし。
「私としては一向に構いませんが」
「こっちが構うんだってば」
無駄なのは解ってても一応毎回言っておかないと、黙認した事になったら困るのだ。
まぁそうなったとしても、きっちり話をすれば聞いてくれるだろうけど。
「むしろ今の場合ですと、最も手っ取り早い手段ではないかと思われますわ」
「んん……? あぁ、まぁ目的地は復活地点だしね…… そういう問題じゃないと思うけど」
確かにデスペナが発生しない身としては、雑に一回死ぬのが最速の帰宅手段ではあるけどさ。
普通の人はペナルティが無かったとしてもあんまり死にたくはないと思うよ。
いやでも効率重視の人なら割と普通にやっちゃうかもしれないな。
カトリーヌさんと違って痛いのは嫌だろうから、何か一瞬で死に戻れる手段を取るだろうけど。
まぁ少なくとも、今の私が取れる手段ではないな。
だって私が死に戻ったら、研究所で頑張ってるぴーちゃんまで送還されちゃうし。
いや、そんなの関係無く嫌だけど。
別に急いでないし。




