2298:広いスペースを活用しよう。
というかあれ、門を通ってから結んだ方が良かったんじゃないかな。
あの長さじゃ上にガンって当たっちゃいそうだし。
いや、まぁそんなの横に倒して持てば良いだけなんだけどさ。
私じゃあるまいし、そんなうっかりを警戒しなくても大丈夫だろう。
「……ねぇ天使ちゃん」
「何か知らないが嫌な予感がするんだよ」
「ちょっとだけ回してみても良いかな」
「やっぱりろくでもない事だ……」
……まぁここなら広いから先にでっかいボールが付いた長物だって振り回せるだろうけどさ。
何の意味が有るというのか。
いや、ちょっとやってみたくなったってだけで特に意味は無いんだろうけど。
「……確かに少々惹かれるな」
「変な誘惑に負けないでくださいよ」
なんで自分もちょっとやってみたいなーって思い始めてるんだ、アリア様。
頼まれたら断れない立場の人なんだから、思っても自重しててくれないと困るんだよ。
今回困るのは私じゃないけどさ。
「本当に、ちょっとだけなら、良いけどさ」
「やったー」
あ、良いんだ……
少しだけだからねって念押ししてるけど、多分それ忘れられて終わってから謝られるパターンだと思うよ。




