2289:乱れた部分を整えよう。
実際のところ、同世代の普通の女の子に比べるとかなり力持ちだろうなとは思う。
単純にデカいのもあるけど、なんせ身内があのお姉ちゃんとお母さんだからなぁ。
私がぼっちなのを気にしてるからって訳じゃないだろうけど、やたらとくっついてきたり乗っかってきたり、スキンシップが過剰気味なんだよね。
一般的なサイズのお姉ちゃんだけならまだしも、私と同じ……というか私以上にデカいお母さんを運んだり引きずったりしてれば、嫌でも鍛えられるってものだろう。
まぁおかげで太郎くらいならなんとか抱っこ出来たりするし、鍛えられたのが役に立ってる事も有るかな。
いや、別にゲーム内ならステータスを上げれば済む話ではあるんだけど。
というか出来るってだけで、太郎はあんまり抱っこされたくないっていう大問題が有るし。
おや、カトリーヌさんがまたみけちゃんの背中で何かやってる。
タオルを持ち上げて手を出し入れしてるけど、今度は何をしてるんだろうか。
「どうしたの?」
「乱れてしまった毛並を元通りにさせていただいておりますわ」
「あー…… ごめんね?」
言われてみれば、毛皮の上を逆方向に引きずっちゃったもんなぁ。
本来ならタオルに抑えられてた部分のもふもふが、逆立った状態で固定されちゃったりしてたのか。
とりあえず、恐縮というか「自分で出来ますから大丈夫ですから」みたいな顔してるみけちゃんに謝っておこう。




