2267:改めてお願いされよう。
おや、すりすりが終わったと思ったら何やらみけちゃんのしっぽをぽふっと叩いてる。
合図か何かかな?
「おぉぅ」
先端にラキがくっついたままの状態で、大きくぶんぶん振られるしっぽ。
動きだけ見ると嫌がって振り落とそうとしてるみたいだけど、リクエストに従って遊んであげてるだけだから大丈夫だろう。
というかあれだけ振り回されてよく吹っ飛んで行かないな。
頑張り過ぎてしっぽの毛を引っこ抜かない様に気をつけるんだよ?
で、だ。
なんかさっきからジェイさんが謎の小瓶を持ってこっちを見てる訳だけど。
「それ何ですか?」
「ちょっとで良いからお願いできたらなぁって」
あ、やっぱりあれ毒液採取用の瓶なんだ。
クリスがある程度落ち着いたっぽいから、私に仲介してほしいって事ね。
「クリスが良いなら私は構いませんけど…… どうかな?」
私自身には断る理由は無いし、本人の意思を尊重しよう。
……あぁ、うん、なるほどね。
「残念ながら好感度が足りないみたいですね」
「あらー……」
絶対に嫌だとかいうレベルの拒絶ではないけど、少なくともプラス方向の意思じゃないのは確かなのでお断りしておこう。
元々怖がられてたのは一応ジェイさんのせいじゃなかったけど、その後更に絡んで行った分は自業自得だからしょうがない。
まぁ少しは慣れて落ち着いた分、最初よりは遥かにマシだから頑張って仲良くなってほしい。
いや私が無理に連れてこないとまず会う機会が無いんだけどね。




