2242:必要な装備を身に着けよう。
「それじゃさっちゃん、ちょっと失礼するわねー?」
「さっちゃんと、呼ぶのはどうかと思うんだ」
まぁサボリヨルって名前だし間違ってはいないから、しょうがないんじゃないかな。
当のジェイさん、抗議を完全にスルーしてる感じだし。
それはともかく、今度は何なんだろう。
何かが入った箱を別の部屋から持って来たみたいだけど……っていうか床からにゅるって出さなくても最初から置いておけば良かったんじゃないかな。
「むぅ…… それはつけなきゃ、駄目かなぁ?」
「あらあら、さっちゃんの為よー?」
「小さいけれど、子供じゃないよ」
何やら金具とベルトの集合体みたいなのが出てきた。
あぁ、高所作業とかで使う命綱のアレかな?
命綱というか、それを繋ぐために体に付ける方だけど。
天使さんが言ってるのは子供がおさんぽ中に急に走って行ったりするのを止める為のものっぽいけど、まぁ要は同じ物だよね。
装着してる人の命を守るって意味でも。
「あー、上の方に飛んでっちゃったら困りますしねぇ」
「自分じゃ戻って来られないんだから、仕方ないでしょう?」
「それはそうだが、なんだかなぁ」
むーって不満げな顔した天使さんが説得されてる。
まぁ実際、動き始めたらそのまま流れて行っちゃうんだから繋いでおく必要は有るよねぇ。
あんまり上に行きすぎるとヤバい種族が飛んで来たりしかねないし。




