2234:説明に移ってもらおう。
まぁこれだけふかふかなら、多少勢いよくぶつかっても大丈夫そうではあるなぁ。
大きめの風切羽だけじゃなくて、隙間が小さくて短いのとか綿毛みたいなのとかで埋まっててクッション性能がかなり高いもこもこウィングだよ。
ただこれって、本来は主に胴体の方に生えてる羽なんじゃなかろうか。
まぁ別に本物の鳥じゃないんだし、触る分にはもふもふしててくれた方が良いから何の文句も無いけど。
というかそもそもそういうイメージってだけで、本当にそうなのかは知らないし。
「姫様、楽しむのは良いんですがね」
「うむ、では改めて説明してもらうとしよう」
うーん、切り替えが早い。
ジョージさんに声をかけられるとすぐに手を離して話を進め始めたな。
まぁ離す瞬間にしっかりわしゃわしゃしていったけど。
「あぁ、説明とは言ったが大まかにしてもらえれば十分だ」
「うふふ。解っておりますよ」
うん、専門的な詳しい事を言われても、多分全然解らないだろうしね。
まぁアリア様はその気になれば理解出来そうというか、理解出来るまでしっかり質問しそうだけど。
「まず初めに、先程まで触っていらっしゃったそちらの羽なのですが」
「うむ、ふっかふかである」
後半要る?
いや、事実だけどさ。
「羽でありながら、一種の消化・吸収の為の器官ともなっております」
「ふむ。……ふむ?」
アリア様、「何だって?」って感じになってる。
いや、私もだけど。
そういう事は触る前に言ってくれないかな?
もしくは最後まで隠しておくとかさ。
いや、アリア様が触ってる以上そっちは出来ないだろうけど。
「ちなみに味も感じられる様になってるから、我慢するのは大変だったと思うわねぇ」
「あの美味は、 もはや一種の暴力だ」
……あぁうん、揉まれて気持ち良いとかじゃなくて【妖精】を舐めちゃってたって事ね。
確かに大変そうだけど、そんな文句を言われても困る。




