2227:寝た子を起こそう。
「ふむ、なるほど」
ん、アリア様は何か解ったのかな?
いや、あの顔はさっきの保護者さんの言葉と同じくらいの理解度だな。
いつもと同じ自信溢れる表情だけど、なんとなく察せられる様になってきた気がする。
それにしても、小柄な天使さんが入ってるにしてはやけに大きいな。
まぁ寝袋もやたら大きかったし、中身と外側のサイズが比例してなきゃいけないって事はないだろうけど。
ソニアちゃんの棺桶もそうだったし。
「近づいてみても大丈夫ですか?」
「大丈夫だけど、まずは起こしちゃいましょうねぇ」
「また寝てるんですね……」
やっぱりかって顔してるな。
まぁ返事も無かったし私達が部屋に入って来ても反応が無いって事は、そういう事だろうってのは察せるけど。
「ほらほら、起きないとつんつんしちゃうわよー?」
あ、床から触手が生えてきた。
一応声をかけてるけど、聞こえるくらいの眠りだったらもう起きてそうな気がする。
「おぉ……?」
返事が無いのでジェイさんが触手でふわふわを突っついたら、押されるままにふわーっと斜め上に飛んで行って天井にぶつかってる。
「あ、跳ね返った」
……うん、天井でふよんって感じに跳ね返ってこっちに下りて来るのは良いんだけどさ。
当たった時の摩擦の関係か知らないけど、くるくる回ってるのは大丈夫なんだろうか。




