2212:その通りだと納得しよう。
「あれ、おかーさんじゃん」
「誰が母親か」
通りすがりの鬼のお姉さんの言葉に、即座に反応してツッコむ保護者さん。
うん、まぁ言いたい事というかなんでそう言われるのかは解る。
「珍しく一人……ではないけど」
「あーうん、ちょっとね」
うん、寝袋の人は居ないけどアリア様や私達と一緒だから一人ではないな。
とりあえず挨拶されたのでいつも通りのお返事をしておこう。
「なになにー、なんかイベントー?」
「危ないからやめろって言ってるっしょ」
おおう、鬼さんの背後から更に人が増えた。
急に後ろから飛び乗られても全然問題にしてない辺り、流石は【鬼人】って感じだな。
まぁ物理的に問題が無いだけで苦言は呈してるけど。
あんまり背の高くない……というかハッキリ言うとかなりちっこい、猫のお姉さんか。
鬼さんが種族特性でちょっと大きくなってるから、対比で余計に小さく見えるな。
「良いなー、私も妖精さんと一緒に遊びたーいなー」
「多分大体が異常事態だと思うけど?」
「やめとく」
……おんぶされてる猫さん、一瞬で大人しくなった。
まぁ大体合ってるから何も文句は言えないな。
たまにごく普通の交流したりもしてるけど、残りは殆ど何かが起きてる時だし。
説得した鬼さん、ごめんねー別に馬鹿にしてるとかではないんだよーって感じのジェスチャーも送ってきてくれてるしね。
というか私の周りは何かが起き過ぎなんだよ。
いや、私が原因の事も大分多いんだけどさ。
今回も一応、流れとはいえその範疇だし。




