1774:別のお仕事に向かおう。
それにしても、私でも感知出来るくらい油断してるのも珍しいな。
高い所を飛んでたおかげで歩いてたら見えなさそうな位置の尻尾が見えたんだけど、本来ならそれも認識できずにスルーしてただろうし。
でも下からじゃ見えないって言っても、隠密さん達にはあんまり意味が無い様な。
屋根の上を走るくらいの事は普通にやりそうだし、そうじゃなくてもサフィさんを探してるならこんな大きい箱が有ったら覗くくらいはするだろうし。
……まぁ気にしてもしょうがないし、見なかった事にしておくか。
いや、もうバレてるっぽいから知らない振りに意味は無いんだけど。
「それじゃ…… あ、うん。頑張ってねー」
役場に着いたので珠ちゃん達に作業中はどうしてるか訊こうと思ったら、いってきまーすとシルクだけを残して受付の方へ走って行った。
なんとも話の早い事だ。
いつも通り受付カウンターからこっちを見てるライサさんに、みんなをお願いしまーすと頭を下げてから裏庭へ。
……ん?
なんで数秒目を離した隙に頭に太郎が乗ってるんだ……?
まぁうん、気にしないでおこう。
何か問題が有る訳じゃない……のかは微妙な所だけど。
あのままでも仕事は出来るだろうし、セーフって事にしておこう。




