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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1234/3910

1234:いいかげんに上がろう。

 あれ、アリア様の軌道が変わった。

 あぁ、追いかけるのを止めて端に向かったのか。


 でもあのサイズだと、水面からカップのふちまでは高すぎて、普通は登れないんじゃないかな。

 本来なら私くらいのサイズで入るつもりで置いた物だから、プールに有る様な足場とかも無いしね。

 まぁコレットさんが居るからその辺の心配は要らなそうだけど。



 あ、登ろうとせずに仰向けに浮かんで、そのまま流されながらこっち見てきた。


「さて、待たせたな」


「ん、上がりますか?」


「うむ。いつまでも遊んでいる訳にはいかんだろう」


「まぁそうですね」


 ……でも正直な話、アリア様を見かける時って、当然だけど基本的に遊んでる時だからなぁ。

 口には出さないけど、あんまりお仕事してるってイメージが無いんだよね。


 いや、やる事はちゃんとやってるのは解ってるけどさ。




 お、改めて何か言われる前にシルクが動き始めた。

 まぁ今の流れなら自分に仕事が有る事くらい解るか。


 あれ?

 アリア様達の方には……ってあぁ、先にぴーちゃんの羽を絞ってあげるのか。

 絞るというか挟むというか、まぁ水気を切るには違いない。


 一応ぴーちゃん一人でも水は落とせるんだろうけど、その場合周りがえらい事になりそうだな。

 小鳥の水浴びって、ちっこい割には凄い暴れっぷりだし。


 まぁあくまでちっこいなりにだから、犬や猫がぶるぶるするのに比べたらマシだけど。



 で、おててをぽふぽふ拭いてから改めてアリア様の方へ、か。


 指先から登って来られるように、お茶の中に斜めに手を差し込んでいく。

 アリア様とアヤメさんが上がって行って、最後にコレットさんが水面を歩いてそのまま上陸。


 ふちにかけておいてた三人分のタオルも回収して、すいーっと出口へ向かって行った。



 さて、見てないでこっちも上がるとしよう。


 って珍しくカトリーヌさんが私より先に動いて……


「ぴぅ」


 あ、胴体の羽毛を押さえてあげてる。

 羽ほどじゃないとはいえ、そっちも水を含んでるからか。


 シルクも忘れてた訳じゃないだろうけど、アリア様達が優先だから最低限で済ませたのかな。

 羽がずぶ濡れのままだと、タオルを持とうとしても何枚かが犠牲になりそうだしね。



 うん、そっちも見てないでさっさと上がろう。

 ぱぱっと体を払って水気を落として…… あ、そうだ。


「クリス、おいでおいでー」


 おいでと言いながら自分から寄って行ってるけど、そこは気にしないでおこう。

 向こうにもお湯から出てもらわないといけないんだから、間違いではない。



 にゅるーっと出てきたクリスの背中を払ってあげてから、あんまり必要は無さそうだけど蛇部分も軽く撫でて表面に付いてる水を落としてあげよう。


 ……うん、ありがとうございますーとかごしゅじんさますきすきーみたいな行為なのは解るんだけどさ。

 脇腹に頭をこしこしされるとくすぐったいよ。

 可愛らしいから良いけどさ。



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