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Friend, Fiend.  作者: 蒼原悠
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㈣ 引継業務







 宏漠と広がる都心のオフィス街を取り巻くように、山手線は走っている。

 山手線の駅を発した地下鉄が中央部を縦横無尽に走り回り、それぞれの街へと人々を送り届ける。それが昼間の光景なら、夕方にはそっくりそれと真逆の出来事が起こる。つまり都心から集まった大量の人員が、山手線目掛けて殺到するのだ。そうして各ターミナルへと移動した人々は、各自のホームタウンへと向かう電車に乗り換えてゆく。

 東京の多摩地区や神奈川県北西部は、合計で四百万人以上の人口を抱える一大ベッドタウン供給エリアだ。それらと都心を結ぶJR中央線、京王電鉄、小田急電鉄、そして西武鉄道新宿線の各線は、新宿駅で山手線と邂逅する。新宿駅を中継しての大移動が行われるのは、そのためでもある。

 十七時。ようやく落ち着きを取り戻してきた新宿駅に、再びのラッシュの時が迫っていた。


 富久と別れた勉は、ふたたびホームでの案内業務に戻っていた。事故の影響で人の遣り繰りが行われ、やや変則的な勤務日程になっていた。

 今度は五・六番線、空港特急成田エクスプレスなどの特殊列車が発着するホームだ。勉も馬場も、ほっとしていた。電車の出入りの少ない特急ホームは新宿駅で唯一、混雑を知らないゆとりのある空間だからだ。

 十分から二十分に一本のペースで、電車が出入りする。その合間に考え事をするだけの余裕が、今は与えられていた。

「休み時間だと思って、ゆったりしてようよ。私もなんか今日は疲れたし、高田もでしょ?」

 馬場は半ば茶化すように笑ったが、勉はほとんど無言だった。直後、東武鉄道直通の特急が入線してきて、馬場は逃げるように案内放送用のマイクを手にした。




 目は黒く塗り潰されたように滑りのある光を放ち、口元も同じように黒ずんでいた。それ以外に外見上の変化はなかったが、代わりに声が酷く変質した。まるで喉が潰れたみたいに、ぼろぼろに崩れかかった声だった──。

 それが富久から聞き出した、男と会話中の勉の有り様だった。

 訪れていた他の客たちが恐怖に顔を歪めたのは、勉の剣幕によるものだけではなかったらしい。無自覚のうちに、勉は怪物のような姿と声を周囲に振り撒いていたのだ。

(まるで、アレみたいだ)

 人間が時としてそうした姿になる事を、勉は知っていた。いや、勉に限るまい。新宿駅に勤める駅員の三分の一近くは少なくとも、知りたくなくたって多少は知っているだろう。

 その正体を勉は富久に告げた。富久は驚いたように目を見開き、そう言えば、と別の話を語りだした。

 ばたばた、ばたばた。あの時、南口改札のコンクリートの床に不気味に響いていた雑踏が、妙に印象的だったのを覚えている。




 十七時四十分発の特急成田エクスプレス成田空港行が、五番線ホームを発車していく。

「そろそろ、交替か」

 緑色の時計を見上げた勉のもとに、馬場が駆けてきた。階段か何かでも走り降りたのか、息が上がっている。

「どうしたの、馬場さん」

「落合さんが、交替ついでに話があるから私と一緒に来てってさ」

 勉はげんなりした。また説教なのか。

「大丈夫よ、そんな固くならなくても」

 馬場は苦笑いを浮かべている。「落合さんも心配してるみたいよ。高田の挙動がおかしいのが」

「…………」

 暇さえあれば書類の束に目を通している落合の姿が、瞼の裏で瞬いた。

 落合はここ新宿駅の助役の中でも、統括する駅員が多い方だと聞いた事がある。そうでなくてもデスクワークと現場仕事の両方を引き受ける助役は厳しい仕事だと言われ、さらにここは天下の往来たる新宿駅だ。説教をかます時を除いて落合が勉に話しかけてきた事など、一週間のうちでは両手の指で数えられるほどもない。

 だから苦手なんだよと勉は呟いた。ともかく、行かなければならない。



 落合は気難しい顔をしながら、勤務評定表をコツコツとペンでつついていた。

「お前、さっきもまた、南口改札でトラブルを起こしていたらしいな。しかもまた富久と」

 初っぱなから語調に怒気が感じられた。頷くべきか迷って、勉は仕方なく曖昧に返事をする。

「その、トラブルとまでは行かないんですが……、富久と話していたのは事実です」

「今日のお前は、何だ?」

 はぐらかそうとした勉の胸に、直球の質問が命中した。

「日頃からやる気がなさそうに見えたり、どことなく呆けたような態度で仕事をしているなとは俺も思っていた。だが今日は明らかにおかしい。温厚なお前が富久相手にいきなり喰ってかかったりするとは、俺もさすがに思えない」

 やはり、そんな評価を受けていたのか。俯く勉の横でさっきから馬場は直立不動の姿勢を貫いていたが、その馬場にも落合は声をかけた。

「なあ、馬場。お前もそうは思わないか。今日一日、高田と勤務を共にしていたろう」

「私も、同感です。高田くんは普段はあんな事はしません」

 馬場の即答が、今は少しだけ勉の心を支えてくれる。

 勉はそっと顔を上げ、落合を見た。きつい落合の目付きが、勉の身体を探るようにあちこちと動いている。


「──お前、この前俺に、辞表を提出しようとしたな?」


 落合の暗い瞳が勉の心臓を捉え、その言葉に馬場が勉を凝視した。

 勉はぽつりと答えた。

「なぜ、それを……」

「馬鹿が、鞄の上に封筒が置きっぱなしだったんだよ」

 しまった、と勉は(ほぞ)を嚼んだ。迂闊だった、提出するかしまいかと悩んでいる間に勤務時間が来てしまい、出したままの場所に置いて来てしまったのだろう。

「辞めたいと思った理由は、大概予想がつくんだ。他にも同じような奴が何人もいたからな」

 両の拳を握りしめて立ち尽くす勉に、落合は無機質な声で続ける。

「確かにこの駅での勤務はきつい。これだけの人が通るんだ。屑みたいな客の相手もしなきゃならないし、汚物処理やトラブル対処の回数も増えるだろう。そこら辺が駅員業務の最大の不満の一つである事は、俺たち助役も、駅長も、重々に分かっているんだ」

 だがな、と言ったところで落合はいったん口を噤んだ。そこから先は察しろという意味合いだったのだろうか。そんな間を与えられなくても、勉は知っている。

「──みんな、同じなんだよ。駅員ってのは駅という巨船の乗組員だ。同じ苦労を誰もがするし、これだけの人数がいるからそれを分かち合えてるんだ。疲れているのは、お前だけじゃない」

「……それは、僕を引き留めているんですか」

「引き留めるつもりはない。ただな、周りはみんな、仕事に支障が出ないように不満を上手く誤魔化してるんだ。そこがどうしてできないのか、俺には分からない」

 落合はぎろりと勉を睨み付けた。

「──どんな仕事にだって、見えない苦労や不満はきっと存在する。それと引き換えに俺たちは金を手に入れているようなもんだ。それを分かった上で、あの辞表を書いたんだろうな?」


 そんな難しい事まで考えていたはずなど……ない。

 だが、今の落合の言葉に心から納得し、頷く事ができたとしても。

(……それでも少しくらい、休ませてほしいよ)

 勉は胸の中で呻いた。

 自分は独り立ちした一個の人間だ。この東京の街と、そこに生存する人々の総体に比べれば、ほんの虫けら程度の存在感しかないのかもしれない。それでも自分に鞭を打って働き、対価として稼いだ財を生きるために当て行わねばならない事は、どんなに偉い人に対しても同じなのだ。

 そういう問題ではない。別にキリギリスのように楽をして暮らしたいとは思っていない。ただ、理想と現実に振り回され続けた数年間の疲労を、少しの間だけでいいから癒していたかった。取り敢えずで構わないから、休息が欲しかった。 あれは、そのための辞表だった。


 ただ。


(でも、楽をして暮らせるのなら、その方が楽しいのかな……)


 思わず隙間で呟いた魂の本音に、勉は嘆息した。

 そう思ってしまう心の迷いが、あの男の存在を招いてしまうというのに。



「……まあ、いい」

 落合が唸り、その声で勉は現世に引き戻された。

 落合は評定表をこねくり回しながら、勉に向かって言った。

「お前の進退の話も含めて、今度ゆっくり話し合うとしよう。俺もなかなか時間が取れん、休日になると思うが構わないか」

「は、はあ……」

 勉が首を垂れたのを見た落合は、次に馬場にも話しかける。「お前にも誘いをかけるが、構わないか」

「私もですか……」

 少し不満そうに答える馬場。律儀にずっとそこで待っていたのだろうか、勉はなんだか申し訳ない気持ちになる。

「いいだろ。高田一人とサシで話をするのは気不味い。お前なら高田と頻繁に話しているだろうから、お前の評価も聞きたいしな」

 そこについては同感なのだろう、馬場も頷いた。

 よし、と落合はペンを握った。

「戻ってよし。今日の騒ぎについては、俺が適当に理由を見繕っておく。『疲労困憊による幻覚』とでもしておけばいい」




「──待ってください!」


 言葉通りに帰ろうとしていた馬場も、ペンを走らせようとしていた落合も、勉の上げた大声に身体をぴたりと止めていた。

 待ってください、と勉は反芻した。そして、直前に思い付いたその行動の根拠を、もう一度思い返した。

(こんな駅だ。僕以外にも同じような気持ちで日々の仕事をこなしている駅員がいるかもしれない。同じ目に遭う人が出ないようにするためにも、落合さんや馬場さんには例の男の話をしておいた方がいい)

 男の正体に関しておおよその見当がついたゆえの、その判断だった。

 馬場は目をぱちくりさせ、問い返す。

「どうかしたの?」

「真面目な話なんだ。そう思って聞いてほしいんだけど」

 口調に真剣味を感じ取ってくれたのだろう。馬場は俯き、落合は机に評定表とペンを置いて勉を見上げた。

「言ってみろ。仕事が終わってる訳じゃないから、手短にな」

 言われなくとも。勉は頷いて、その一瞬に言いたいことを頭の中で整理する。


「今日、僕の様子は普段と違ってややおかしかったと思います。でもそれは、落合さんの仰有るように疲れのためはなくて、不満のためでもないんです」

「じゃあ、何だ」

「それが……」

 どう説明すれば、あの恐怖が伝わるだろうか。少しの逡巡を挟んで、勉は一生懸命に口を開く。

「昼過ぎに十三番線ホームで案内業務にあたっていた時に、お客様に声をかけられたんです。その時、その声があまりにもお客様の姿格好と乖離していたと言いますか、まるで別人の声のようだったというか……。それで」

「──その声ってのは」




 勉は落合の、そして馬場の口が、にいっと吊り上がるように開くのを見た。

 にんまりと口が笑った。


『やっぱり、こんなのか』




 やはりどうあっても、

 あの男からは逃れられないらしい。


「また、あなたか……!」

 勉は立ち上がり、ドアににじり寄りながら二人を睨んだ。

 落合の姿をした方が、くっく、と笑う。

『無駄だ。そのドアは開かないぜ』

 そんなはずはない、鍵は開いているではないか。がちゃがちゃと勉はドアノブを捻ったが、確かにドアは開かない。

 どんなトリックを使ったのかは分からないが……観念した方が、良さそうだ。

「……僕をどうしようって言うんだ」

 せめて前回のように、男を動揺させてやろう。勉は精一杯の虚勢を張り、吐き捨てた。「こんな中に閉じ込めて、しかも二対一か。こ、殺しでもするつもりか」

『まさか、冗談はやめろよな』

 馬場の姿をした方が、戯けた口調で勉の問いを交わした。

『それに言ったよな。お前の心はこっちにゃ読めてる。お前が悟ったつもりの“事実”も、俺に対して強い態度に出ないと折れてしまいそうになるその細い肝っ玉もな』

「…………!」

『だが』


 馬場も落合も立ち上がる。

 不意に身体から力が抜け、勉はずるずると壁づたいに座り込んだ。そこに、落合がしゃがんだ。位置取りのお陰か天井の照明が遮られ、勉を覗き込む男の顔は、真っ暗だった。


『悪いな』

 口が開閉した。

『もう、お前に興味がなくなったんだ。こっちの世界に誘うような事は、するつもりがない』


 それはあまりにも唐突な宣告だった。

 なぜ、急に、どうして。勉は口をぱくぱくさせるが、どうにも声が出ない。その分を補うように、男はまた口を開く。

『あんなに再三誘いをかけ、メリットも説明してやったのに、結局のところお前は俺の側に来ようとはしなかった。お前は、そういう奴なんだな。踏ん切りを付けるだけの決断力もない、どっちつかずの状態に安寧を得ようとする奴に、俺はもう興味を持てないね』

 勉の胸部を責め句の鏃が何本も貫通した。

 落合のどんな罵りよりも、男のその言葉は効き目があった。無論、勉に反論の余地など存在しない。

『知ってるか。この東京にはお前みたいに夢を追い求めて、その夢に裏切られて涙に暮れながら働いてる奴が、五万といるんだぜ』

 男は小馬鹿にしたように笑った。高くもあり低くもある不愉快な笑い声が、狭い部屋に反響した。

『幻想的な夢を見させるだけ見せて、片っ端から切り捨てていくのが東京って街のやり方さ。お前も郊外の暢気なローカル線に勤めてりゃ、今頃あんな悩みで退社を考える事もなかったんだろうねぇ。ま、俺の知った事じゃないけど』

「……じゃあ、何のために」

『お別れを告げに来ただけだ』

 やっとこさ口にできた疑問に、男は即答で返す。

『お前みたいな絶望野郎をまた探して、そいつを仲間に引き入れる交渉をする事も出来なくはない。けどな、俺もいい加減、疲れたんだ。ちょいと荒々しいやり方になるが、それっぽい奴を強引に仲間にさせてもらうよ。──言っとくが、邪魔はさせないからな。お前はここに閉じ込めておく』

 どういう意味だ、それは。

 そう聞き返そうとした勉の口を、馬場の手が塞ぐ。

「!?」

 苦しくて暴れる勉。その耳に、男の声が吹き込まれた。

『悪いな、もう行かなきゃならない。お前に時間をかけてんのも、全くの無駄だからな』




 それきり、落合も馬場も、沈黙した。


「けほ、けほ……」

 噎せた喉を押さえ、勉は何度も咳き込んだ。そうして、さっきまで座っていた椅子を手で探してぐったりと腰を下ろし、改めて長い長い息を吐き出した。

 痛いほどの沈黙が部屋を埋め尽くしている。落合と馬場の身体はまだ、あの男の支配下にあるのだろうか。だとしたら勉もまだ、真っ黒な目をしているのだろうか。

 勉は頬を拭った。冷たい感触がして掬い上げた涙は、透き通っていた。


 何らかのチカラで勉をこの部屋に監禁し、その間に目的を果たす。

 そこまでするのだから、あの男はもうきっと、勉の前に姿を見せる事はないだろう。

 それは真実に違いなかった。あの男が本気で勉の事を嫌ってしまったのが、さっきの言葉からはありありと想像できたから。

 嫌って“しまった”と自然に考えてしまう自分が今、ここにいる。男に付きまとわれるのは恐怖であったはずなのに、男に登場されるのは鬱陶しくて腹立たしかったはずなのに。それなのにどうして、こんなに感じてしまうのだろうか。

 胸が張り裂けそうなほどの、寂しさを。


「はぁ…………」


 勉は頭をぶんぶんと振り回した。

 早く、早く忘れ去れ。あんな男の事など、思い出せないようになってしまえ。そう叫ぶ自分があれば。

 なんてもったいない事をしたんだ。お前がその気になりさえすれば、あの男はいい友人になってくれたんじゃないのか。お前を助けてくれたんじゃないのか。そう叫ぶ自分もある。

(どちらが正解なんて、出せない……)

 勉はどん、と拳を机に叩き付けた。凍り付いていた空気にヒビが入り、粉々に砕け散るような音が響き渡った。音と現実の乖離を異常な事と思うだけの常人性は、今や勉にはない。




 しかし、その瞬間。

 確かに何かが、砕け散った。


 そしてそれを示すように、手元に置いてあったトランシーバーが急に音声を受信し始めた。


──『……ので、済みませんが手隙の方こちらまでお願いします!』

 富久の声とすぐに気付いた。咄嗟に見上げた壁の勤務表に、落合の几帳面な文字で富久の現在地が書いてある。現在時刻は十八時ちょうど。十一・十二番線、中央線快速下り方面の発着するホームだ。

「すまん、聞こえんかった。もう一度頼む」

 その声にぎょっとして振り返ると、落合が落合の声でトランシーバーに問い返していた。馬場も目をこすっている。

 二人とも、自我を取り戻したらしい。ほっとするやら突然さで戸惑うやらで、勉はぼうっとその姿を見つめていた。トランシーバーからの続報が聞こえてくるまでは。

──『こちら十一番線東京寄り、一号車付近です! 乗客同士の大きな喧嘩が起こっており──あ痛っ!!』


 行くかどうかと伺いを立てるまでもなかった。

「行くぞ! お前らもだ!」

 落合が怒鳴り、勉と馬場がすぐに続いた。

 コンコースに出ると、夕方のラッシュの予兆が既に現れていた。視界が数メートルしか確保できないほどの人混みが、各々の帰路を目指してホームに流れていく。十一番線のオレンジ色の看板標識が、やや遠くにちらついている。

 途中ですれ違った別の駅員を、落合が捕まえた。「お前、十一番線を見てきたか? どうだ?」

「学生同士の喧嘩みたいです! ホームは人でいっぱいで、誰かが落ちてもおかしくありません!」

 大変な騒ぎになっているらしい。

「よし!」

 落合が走る。馬場も走る。


……しかし勉は一瞬、出遅れた。

 捕まえられた駅員が、恐る恐ると勉に声をかける。「どうした高田、行かないでいいのか」

「……ああ、ごめん」

 勉は作り笑いを余韻に残し、走り出した。

 黒山の波は絶え間なく揺れる。この中のどれほどの人々が、自分の周囲に無関心に生きているのだろう。余計な事を考えないように、勉は走った。走っても走っても、さっきの駅員の言葉で思い出した事は頭の片隅から離れなかった。




──『誰かが落ちてもおかしくありません』。




 十一番線が、満員の中央線快速電車が、迫っている。






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