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自由

作者: ありま氷炎
掲載日:2026/10/27

 私は幸せらしい。

 美しい人に愛された。

 とても美しい人に。優しい人に。


 彼は私のために何でもしてくれる。

 私が選択を誤りそうになると、正しい道に導こうとする。

 だけど、それは本当に正しい道なのかな。


 私はあの道を行きたい。

 だけど、あの道は険しいと平坦な道を選ぶ。

 そんな道選びたくないのに。


「リサは幸せね。あなたのことこんなに想う人と結婚できて」

 

 皆はそう言って祝福してくれる。

 そうなんだろう。

 だけど、私の胸は苦しい。

 ぽろっと私の悩みを離すと、贅沢だと非難された。

 だから、私は誰にも私の本当の気持ちを話せなかった。


 ある日彼が出かけた。

 私はとても解放された気持ちになった。

 彼が戻ってくるのが怖くて、とうとう、家を飛び出してしまった。

 彼の言う通り、外の世界は怖いところだった。

 だけど、楽しいこともあった。

 苦しいけど、私はどうにか外の世界で生活をできるようになった。


 そんなある日、彼が現れた。

 彼は私を見つけると、涙を流して、私を抱きしめた。


「もう離さない。見つけるのが遅くなってごめん」


 私の自由な生活はそこで終わった。

 そして始まった、美しい牢獄の生活。

 

「見つけてもらってよかったわね」

「本当、幸せ者よ」


 皆はそう言って、私を祝福する。

 だけど、私は全然嬉しくなかった。

 貧しくても自分で選択ができる生活に戻りたかった。

 だけど、私が外に出るチャンスは二度となかった。

 

苦しい。

 外に出たい。

 自由になりたい。

 

 こんな気持ち誰にも理解してもらえかった。

 言えば批判された。

 

 嫌だ。嫌だ。


 自由が欲しい。

 外に出たい。

 自分で自分のことは選択したい。


 そして私が気が付いた。

 あることが選択できることを。

 彼がいない間を使って、少しずつ準備した。

 そして、その日がきた。


 私は窓から飛び降りた。

 2階から飛び降りても駄目だ。

 逃げられない。

 そう、私は自分の首に布で作った紐を巻いて飛び降りた。

 柱にちゃんと結び付けたから、紐がほどけることはない。

 ぐっと首が絞めつけられる。


 苦しい。

 だけど、自由になれる。

 やっと。自由に。


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― 新着の感想 ―
病気が酷かった頃にずっと心のなかを占めていた感情があって、それを抑え込むのに必死でした。 その頃を思い出します。 解放されたい、ずっとそう感じていました。 置かれた状況はもちろん違うけど、主人公にとて…
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