第10話:ジャンキーなものは何故に美味しいんだろうか
今日は嫁の休みの日。
夏場なら、二人でドライブ行ってソフトクリームでも食べるのだが、生憎の雪、というか軽く吹雪。
冬になり、外がこうなってくると、私は極力外に出ない。
怪我のリスクがあるので、余程に天気や路面状況良くない限りは家で大人しくしてるのが、ここ何年かの決め事だ。
嫁は早々に「ドラマデー」にすることにしたらしい。
嫁曰く、これが今季イチのドラマだという競馬物を最終回近いから、一話からすべて見返すんだそうだ。
「そんな訳で申し訳ないけど、ご飯はお任せします。今日の気分はジャンキーなご飯が良いです。」
まるで、普段は自分がご飯作ってるかのように嫁は言った。
いや、いつもご飯は私が作ってますけどね。
と、苦笑しつつ、今日の献立考える。
ジャンキーな食い物かぁ…
なんで、体に悪そうなものってあんなに美味いんだろうねえ。
朝のジャンキー
うーん、朝はインスタント焼きそばだなあ。
たまに無性に喰いたくなるんだけど、医者に怒られるから我慢してたけど、今日は解禁だな。
それだけだと物足りないし、「ジャンキー」さも足りない。
そうだ、フランクフルトと卵とジャガイモを油たっぷりで揚げ焼きにしたのを別皿で付けてやろう。
もちろん食卓にはカロリーカットじゃないマヨネーズだ!
フライパンに多めの油でフランクとジャガイモ焼いていく。
業務スーパーで売ってる生フランク、これは美味しい。
茹でてから輪切りにしてフライパンに入れていく。
ジャガイモは、我が家では塩ゆでしたものが、常に冷蔵庫にあるので、それをハサミで切ってパセリ振って同じくフライパンへ。
そこに卵、材料が揚げ焼きされるいい匂いが広がる。
そろそろ、焼きそばにお湯を入れよう、今日も焼きそば弁当だ。
焼きそばと言えば焼きそば弁当ってのは、道産子のDNAだから仕方ないのだ。
三分たって湯切りだが、焼きそば弁当では普通にお湯を捨ててはいけない。
付属のスープの素をカップに入れ、湯切りするお湯を適量注いでから湯切りする。
ただの即席ラーメンのスープだとは思うのだが何故か旨い。
嫁子を呼ぶ。
「おー、美味しそう!本当にジャンキーご飯だw」
「昼も夜も、若いころに食べてた懐かしいジャンク飯を作るよ」
嫁子は、早速パンに焼きそばと玉子絡めたフランク挟んでから、マヨネーズとソースかけて齧り付きながらサムズアップした。
昼のジャンキー
さて、昼と夜はどうしようかな?
ここは、簡単でガッツリ行ける丼でいってみるか。
あらためて冷蔵庫をチェックしてみる。
お、ひき肉も豚バラもあるな、あとはさっき使った茹でたイモに、キャベツ、チーズ類もあるし卵もあるか。
…んー、昼はコロッケとじ丼にしようかなあ。
そして夕飯は結婚したばかりの頃によく食べてたアレだな。
今の胃腸で受け止められるかなあ、お腹に来そうだわw
茹でてあったジャガイモをレンジで温めてから潰していく。
今回はバターは入れずに牛乳と塩コショウをごく軽く。
冷蔵庫でタネを冷やしてる間にひき肉で塩味そぼろを作る。
あとで出汁でとじるから、塩と匂い消しの胡椒だけだ。
バットに小麦粉と水でタッパー液を作り、冷蔵庫で固くなったタネの中にさっきのそぼろと、シュレッドチーズを入れる。
タッパー液、パン粉を付けてコロッケを揚げていくが、チーズが溶けるように150℃程度で3分ほど揚げてから、180℃で1分カラッと揚げてコロッケは終了だ。
フライパンに水150㏄、顆粒だし少々、醤油大さじ2杯半に砂糖は小さじ2杯半で、いつものように甘めだが、閉じるコロッケに味がついてるから家にしては薄味だ。
冷凍のスライス玉ねぎを入れて煮ていく。
そこにコロッケを入れて片面を煮たら、崩れないようにひっくり返して少々煮る。
せっかくカリっと揚げたのにと思うだろうが、カリっと揚げたものをクタッとなるまで煮たのが美味しい…気がするw
煮えたら卵で閉じて、丼に盛り付ける、汁ダクが美味いのだ。
嫁子を呼ぶ。
「あ、コロッケ丼だ!コロッケも手作りなんだね。」
「フフフ、今日はジャンクなんでしょ?まあ食べてみてよ。」
「はーい!「いただきます」」
嫁子がコロッケ丼にスプーンを入れる。
「おおっ!中からチーズとお肉が出てくる!」
私も手を付けると、コロッケの中から溶けたチーズとそぼろが出てくる、これが出汁と玉子に混ざりご飯と混ざると最高だ!
うーん、普通のも旨いけどチーズはいるとコクが出るし、意外と出汁や閉じた玉子と合うんだよねえ。
そしてまた、塩そぼろがいいわ。
イモやチーズのに歯ごたえと肉のうまみを挟んでくれる。
嫁子も満足してるのか、無言で掻き込んでる。
よしよし、昼食もジャンキーな飯は成功らしい。
夜のジャンキー(封印解除)
夕飯は、アレを20年ぶりに作ればミッションクリアだ。
私が昼寝をして起きた時、嫁子はちょうどドラマを見終わって、ボーっとしていた。
「嫁子おはよう。もうドラマは良いのかい?」
「うん、満足したよ。あとは最終回待つだけだよ。」
「では、本日最後のジャンキーな飯を作りますよ。」
本日最後のジャンク飯は「マヨネーズ丼」だ。
結婚当初に嫁とハマり、二人して三か月で10キロ近く太ったので封印した悪魔のメニューなのだ。
20年ぶりだが、正直今の胃腸で迎え撃てるのかわからない。
だが、今日は久しぶりだという高揚感で「喰える」と思える。
さあ、作っていこう。
厚めのスライスの豚バラを3センチ幅にカットして、それをテフロンのフライパンで焼いていく。
自分の脂でカリっとするまで焼き、取り出した後に脂を落とすために軽くだけ茹でていく。
フライパンに戻して塩コショウをし、カリっとさせ、ざく切りのキャベツをドバっと入れる。
火が通ったら更に塩、胡椒、そして顆粒コンソメを。
そして、ここにマヨネーズを五回しは入れる。
マヨネーズ入れたら分離するほどではないが、温まったマヨネーズで和えていくように炒める。
味を見て、オイスタソース少々で終わりだ。
見た目はマヨネーズに塗れたバラ肉とキャベツだ。
あとは丼にたっぷりと盛り付けて粒胡椒を振って完成。
頭悪い男子が作りそうなのが、この「マヨネーズ丼」なのだ。
「嫁子ー!出来たよ、相変わらず頭悪そうな丼だわw」
「…本当だね、これ絶対病院の先生に怒られるヤツw」
「「では、いただきます!」」
うお、バラ肉とキャベツに温まったマヨネーズが更にコク出してて、オイスターと混ざったのがまたいいなあ、ご飯が進むわ!
冷たいマヨもいいけども、温まったマヨって尖ったのが落ち着いて、そこにコショウやオイスター混ざると、粉物のマヨソースや鳥なんばんのタルタル並みに美味いんだよなあ。
「嫁子どうかな?」
「美味ーい!この歳だから無理かと思ったけど、ペロリだわ!」
確かに胃腸がもたれてダメかなと思ったら意外と行けたなあ。
俺たちって、まだ結構いけるんじゃない?と嫁子と笑った。
次の日からニキビとは言えない吹き出物で悩む夫婦なのです。




