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第12話:少し成長した主人公と「次なる目標」あるある

第12話A「私の成長と、歪んだ鎖」【天乃つかさの演技】


【SNS】

天乃つかさ @shirokuro_tsukasa_official

2025/06/16 10:00:00 JST ID:shiro_kuro_t

ついに、初めての主役級の役をいただきました…!

街中で自分の声が流れてきて、まだ信じられない気持ちです。

これからも精一杯頑張ります!

#声優の仕事 #初主役 #夢への一歩


---


駅前の大型ビジョンから、聞き慣れた自分の声が流れてくる。

「──ようこそ、英雄様!私たちが、あなたをお守りします!」

信じられない。本当に、私の声が街中で流れている。

喜びと同時に、身体の奥がじんわりと震える。これが、主役級の役をもらったということ。

手のひらにじんわりと汗が滲む。その汗が、指先から滑り落ちそうになる。


♬**小さな成長と、見えない鎖**


今日は、養成所に新しい後輩(元気新人後輩)が入ってくる日。

私が先輩になったことを実感する。

後輩のまっすぐな瞳に、過去の自分を重ねる。その視線に、微かな熱を感じる。

緊張しながらも、指導する立場として、精一杯アドバイスを送る。

「焦らず、一つずつ、丁寧にね」

まるで、過去の自分に語りかけるようだ。


ふと、隣に立つあすかを見る。

あすかは、私の様子を満足げに眺めている。

その瞳に、どこか見下すような、しかし溺愛するような光が宿っている。

「姉ちゃん、先輩らしくなってきたね。でも、まだまだだよね?」

そう耳元で囁かれる。

私の成長は、あすかの計画通り。

私を縛る見えない鎖は、より強固になっている。

そう、私は理解していた。


♬**私の声は、私だけのものじゃない**


養成所でのレッスン後、あすかと二人で遅くまで仕事について語り合った。

あすかは、私の知らない場所で、私の声を、私のイメージを、作り続けている。

SNSでの百合営業、流出させたASMR動画、そしてファンからのリクエスト。

全てが、あすかの掌の上で動いている。

「ねえ、姉ちゃん。あなたのその声、もう私だけのものじゃないんだよ?ふふ、嬉しいな♡」

あすかの一言が、私の耳朶を焼く。

唇を噛みしめる。それでも、何も言えない。

この身体も、この声も、全てが“商品”となって、あすかの意図通りに動いている。

悔しさと、諦め。そして、あすかへの歪んだ依存。

まだ先は長いけれど、声優として生きていく決意を新たにする。

妹のあすかとの絆も深まり、共に歩むことの喜びを感じる。

でも、その絆は、本当に私が望む形なのだろうか。


【SNS】

名無しの陽炎生徒 2025/06/16 15:30:15 ID:voice_fan_m

姉ちゃん、ついに主役級か!おめでとう!

街中で声が流れてるの、マジで感動するよな…!


名無しの陽炎生徒 2025/06/16 15:32:40 ID:mic_check_ok

新しい後輩にアドバイスしてる姉ちゃん、尊い…

でも、妹ちゃんの視線がやばい…

百合営業、どこまで行くんだ…


百合オタ女子 2025/06/16 15:35:05 ID:yuri_chan

姉ちゃん、先輩になったんだね!

妹ちゃんの視線が、どんどん重くなってて最高!

この姉妹、沼が深すぎる!


---


第12話B「姉の成長は、私の創造」【天乃あすかの演技】


【SNS】

シロコロロ @shiro_kororo_voice

2025/06/16 10:05:00 JST ID:voice_produ_s

「成長」は、最高の作品を生む。

姉は、私の描く物語の主人公。

彼女の全ては、私の掌の上。

#観察記録 #支配 #創造主 #天乃つかさ


---


駅前の大型ビジョンから、姉ちゃんの声が響いている。

「──ようこそ、英雄様!私たちが、あなたをお守りします!」

ふふ。姉ちゃん、ついにここまで来たね。

私がプロデュースした声が、街中に響き渡る。

満足感が、身体の奥から込み上げてくる。


♬**姉の成長は、私の計画通り**


今日は、養成所に新しい後輩(元気新人後輩)が入ってくる日。

姉ちゃんが先輩風を吹かせているのを見て、内心で「可愛いじゃん」と笑う。

後輩の純粋な憧れの視線が、姉に集中するのを愉しむ。その視線が、自分の獲物を見るように感じる。

姉ちゃんは、後輩にアドバイスしている。

その言葉の一つ一つが、私の計画通りに成長している証だ。


マネージャーの天城さんが、姉ちゃんのスケジュールを調整している。

全ては、私が裏で仕込んだことだ。

姉ちゃんの疲労も、混乱も、全てが私の計画を加速させる。

「白派」と「黒派」のファン抗争は、ますます激化している。

だが、どちらも結局は、私の掌で踊る駒に過ぎない。


♬**「しろくろボイス」の、次なるステージ**


養成所でのレッスン後、姉ちゃんと二人で遅くまで仕事について語り合った。

姉ちゃんの成長を見て、自分たちのユニット「しろくろボイス」の可能性が無限大だと確信する。

次なる百合営業のアイデアを練り始める。

姉の耳元で、そっと「もっと売れちゃおっか、姉ちゃん」と囁く。その吐息が、姉の耳を赤く染める。

姉は、私の言葉に、いつも通りに戸惑っている。

それが、たまらなく愛おしい。

姉の全てが、私のもの。


姉と共に声優として生きていく未来にワクワクする。

姉の成長をプロデュースしつつ、自分もさらに高みを目指すことを誓う。

この「しろくろボイス」は、私と姉の、最高の作品になるだろう。

そして、姉の全てが、私の支配下にあることを、私は知っている。


【SNS】

名無しの陽炎生徒 2025/06/16 15:40:00 ID:voice_fan_m

黒ちゃん視点、やばすぎ!

姉ちゃんの成長を全部自分の手柄にしてるとか、マジで悪魔かよ!

でも、それが最高に尊い…!


名無しの陽炎生徒 2025/06/16 15:42:30 ID:mic_check_ok

妹ちゃん、天才的なプロデューサーだわ…

姉ちゃんの全てを支配したい妹ちゃん、マジで推せる!

この姉妹、沼が深すぎる!


百合オタ女子 2025/06/16 15:45:00 ID:yuri_chan

姉ちゃんの成長が、妹ちゃんの支配の階段になってるの、最高に歪んでて萌える…!

これはもう、公式からの供給が止まらない…!



---

次回予告?


あすか「ねえ、姉ちゃん。ここまで来たんだから、もう引き返せないよ? 私たちは、もっと、もっと遠くまで行けるんだから」

つかさ「っ!?あすか、それは…どこまでなの…!?」

あすか「ふふ。それは、まだ秘密。でも、姉ちゃんは、きっと私についてくるよ」

つかさ「ひぃっ!?あすかー!!」

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