第11話:売れっ子との共演と「差を感じる」あるある
第11話A「憧れと、私を縛る声」【天乃つかさの演技】
【SNS】
天乃つかさ @shirokuro_tsukasa_official
2025/06/15 10:00:00 JST ID:shiro_kuro_t
今日は憧れの先輩声優さんとの共演でした…!
緊張したけど、本当に勉強になりました。
私もいつか、先輩みたいになれるかな…?
#憧れの先輩 #声優の仕事 #頑張るぞ
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スタジオの空気は、いつもより澄んで、しかし重く感じられた。
今日は、憧れの先輩声優さん、カリスマ・イケボ先輩との共演。
緊張で、心臓がドクドクと高鳴る。
「では、カリスマ・イケボ先輩、こちらの台詞、お願いします!」
ディレクターの声が響く。
♬**憧れと、私を貫く実力**
カリスマ・イケボ先輩は、マイクの前に立つと、一瞬で空気を変えた。
完璧な滑舌、深い感情、そして圧倒的な存在感。
「一発OK!」
ディレクターの声が響く。
私は、ただ立ち尽くすことしかできない。
売れっ子声優の「一発OK」の演技を目の当たりにし、自分との圧倒的な実力差を痛感し、絶望する。まるで頭を鈍器で殴られたような衝撃と、全身が冷える感覚に襲われる。
休憩中、カリスマ・イケボ先輩がスタッフ全員に豪華な差し入れを持ってきてくれた。
私の手元には、コンビニで買ったおにぎりが一つ。
その豪華な差し入れを見て、格差を肌で感じる。
唇を噛みしめ、悔しさに顔を歪める。その唇から、微かに血の味がする。
「いつかあの人と肩を並べたい」と心に誓い、奮起する。
♬**ファンが望む「私」の形**
アフレコを終え、マネージャーの天城さんが近づいてきた。
「天乃さん、今回の出演作のイベントで、ファンからこんなリクエストが来ています」
スマホの画面には、SNSのスクショが表示されている。
「天乃つかささんに、ASMR生披露をお願いします!」「妹さんとキス演技ソロ!」「喉の限界の声、もっと聞きたい!」
ファンからの、具体的なリ、リクエスト……!?
しかも、私が嫌がるような、あの、喘ぎやキス演技のことばかり。
その言葉が、まるで鎖のように私の身体を締め付ける。
ファンは、本当にそう思っているのだろうか。
隣にいるあすかを見ると、ニヤリと笑っている。その瞳が、私をじっと見つめている。
私の声は、もう私だけのものじゃない。私の身体も、私の感情も、全てが誰かの望む「コンテンツ」になっている。
そう、あすかの望むがままに。
実力差に打ちのめされつつも、プロとしての向上心を燃やす。
妹のあすかとの絆も深まり、より高みを目指す決意を新たにする。
だが、この「高み」は、本当に私が望むものなのだろうか。
【SNS】
名無しの陽炎生徒 2025/06/15 15:30:15 ID:voice_fan_m
姉ちゃん、カリスマ・イケボ先輩との共演か!
一発OKはマジでレベチだよなぁ…
でも姉ちゃんの素直な演技も最高!
名無しの陽炎生徒 2025/06/15 15:32:40 ID:mic_check_ok
ファンからのリクエスト、マジでヤバいなw
ASMR生披露とか、妹ちゃんも絡んでるのか?
百合営業、ガチになってきたぞ…
百合オタ女子 2025/06/15 15:35:05 ID:yuri_chan
姉ちゃん、ファンからのリクエストに困惑してるの、可愛い…!
でも、それが最高に滾るんだよね!
妹ちゃん、もっと煽って!
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第11話B「姉の絶望は、私の至福」【天乃あすかの演技】
【SNS】
シロコロロ @shiro_kororo_voice
2025/06/15 10:05:00 JST ID:voice_produ_s
「売れっ子との共演」を分析。
姉はまだ、「差」という限界を知らない。
そして、「ファンの欲望」は、最高の舞台装置となる。
全ては、姉への支配を強化するため。
#観察記録 #支配 #ファンの欲望 #天乃つかさ
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スタジオの空気は、姉ちゃんにとって、重く、そして冷たいだろう。
今日は、憧れの先輩声優さん、カリスマ・イケボ先輩との共演。
姉ちゃんは、その実力差に絶望しているのが分かる。ふふ。
「では、カリスマ・イケボ先輩、こちらの台詞、お願いします!」
鬼頭ディレクターの声が響く。
♬**姉の絶望は、私の至福**
カリスマ・イケボ先輩の「一発OK」の演技を目の当たりにし、姉ちゃんは、ただ立ち尽くすことしかできない。
売れっ子声優の圧倒的な存在感に、姉ちゃんの顔に絶望の色が浮かぶ。
私は内心でほくそ笑む。姉の葛藤を間近で見つつ、自分ならどうやってあの先輩を追い抜くかを具体的に考える。
姉の顔に浮かぶ悔しさの表情を、カメラで追うように観察する。その苦痛の表情が、なぜか愛おしく感じられる。
先輩の豪華な差し入れを見て、「売れるってこういうことか」と現実を突きつけられる。姉が奮起する姿を見て、自分もさらなる野望を抱く。
♬**ファンの欲望を、姉に突きつける**
アフレコを終え、天城マネージャーが姉ちゃんに近づいていく。
「天乃さん、今回の出演作のイベントで、ファンからこんなリクエストが来ています」
スマホの画面には、私が仕込んだファンからのリクエストが並んでいる。
「天乃つかささんに、ASMR生披露をお願いします!」「妹さんとのキス演技ソロ!」「喉の限界の声、もっと聞きたい!」
姉ちゃんは、そのメッセージを見て、顔を赤くしている。
私は、姉ちゃんをじっと見つめる。その瞳に、動揺と、微かな恐怖の色が宿るのが分かる。
姉の身体は震え、呼吸が乱れる。
「姉ちゃんの困った顔、本当に可愛いんだから」
姉の耳元に、そっと囁く。
姉の全ての感情が、私の掌の上で踊っている。
姉の絶望は、私の至福だ。
姉を巻き込み、トップ声優の座を狙う新たな計画を練り始める。
全ては、私の計画通り。
【SNS】
名無しの陽炎生徒 2025/06/15 15:40:00 ID:voice_fan_m
黒ちゃん視点、最高すぎ!
姉ちゃんの絶望を娯楽にしてるとか、マジで悪魔かよ!
でも、それが最高に尊い…!
名無しの陽炎生徒 2025/06/15 15:42:30 ID:mic_check_ok
ファンからのリクエストを妹ちゃんが仕込んでるの、ヤバすぎる。
姉ちゃんの全てを支配したい妹ちゃん、マジで推せる!
百合オタ女子 2025/06/15 15:45:00 ID:yuri_chan
姉ちゃんのコンプレックスが妹ちゃんの喜びになってる構図、最高に歪んでて萌える…!
この姉妹、沼が深すぎる!
次回予告
あすか「ねえ、姉ちゃん。今度のファンイベント、私のプロデュースで、最高のステージにしてあげるね♡」
つかさ「っ!?あすか、ま、まさかっ!?私に何をさせるつもりなの…!?」
あすか「ふふ。姉ちゃんの困った顔、ファンも喜ぶから、大丈夫だよ♡」
つかさ「ひぃっ!?あすかー!!」
第12話:少し成長した主人公と「次なる目標」あるある