第二十一話 ギルド任務を受ける?(4)
アイリが自分の魔法の進路を決めた後、次はジルのスキル選びの番だった。
そこで真面目なココリが大活躍する。強くなるために必死で知識を蓄えてきただけあって、戦技の研究にもそれなりに手を出していたのだ。
「すごい……!」
アイリとジルは、思わず尊敬の眼差しを向けてしまった。
だが、当の本人は首を横に振る。
「いやいや、私なんか全然だよ。ただ魔法をどれだけ学んでも成果が出なくて……仕方なく戦技も試したけど、やっぱり全然ダメでね。もしネクロプリーストって職業を偶然もらえなかったら、私は冒険者なんてなれなかった。ただ安寧の町でバイトして、日々をやり過ごしてただけだと思うよ。」
彼女の説明によれば、戦士には三つの専精が存在する。
武器戦士
重い両手武器を振るい、戦場の指揮官のような戦い方をする。高い瞬間火力で相手を圧倒するスタイルだ。アイリが古戦場で出会ったアグートはまさにその典型だった。
狂戦士
こちらも両手武器を使うが、素早い連撃に特化している。武器戦士よりもさらに爆発力が高い。ただし斥候や盗賊ほどの俊敏さはなく、防御も薄い。
防護戦士
片手武器と盾を用い、鉄壁の防御とタウントで仲間を守るタイプ。火力は控えめだが、機動力を維持しつつ最高の防御を誇る。
説明を聞けば聞くほど、みんなの意見は一致した。――ジルは防護戦士が最適だと。
「うん、やっぱりそうだよね。」ジル自身も納得して頷いた。
幸い戦技は魔法ほど高額ではなく、スキル本を買い切りで持ち歩ける。アイリは「なら必要なものは全部まとめて買ってしまおう」と判断し、ジルに時間をかけて練習させることにした。
そして、ジルが覚えるべきスキルは以下の通り――
ジルの共通スキル一覧(3級以下)
チャージ(1級):敵に向かって突進する。
猛撃(1級):素早く二連撃を繰り出す。
ヘイトスピン(1級):範囲攻撃を行い、敵対心を稼ぐ。
ガーディアン(1級):自身の防御力を上昇させる。
シールドバッシュ(2級):大きな物理ダメージを与え、大量の敵対心を発生させる。
スラッシュ(2級):敵を減速させ、大きな敵対心を獲得する。
シールドブロック(2級):防御と被ダメージ軽減を上昇させる。
嘲諷(タウント・3級):対象を強制的に自分へ攻撃させる。
旋風斬(ウィンドカッター・3級):周囲の敵に斬撃を放つ。
斬殺(エクスキューション・3級):体力の少ない敵に大ダメージを与える。
英勇投擲(ブレイブスロー・3級):投擲武器の威力を上げ、敵対心を稼ぐ。
「これだけ揃えても、たった23枚の金貨……」
アイリは思わずため息をついた。魔法に比べると、戦士のスキルがいかに安いかよく分かる。
最終的に、今回の出費は合計で260枚の金貨。さらに補給ドリンクも買い足し、総額は280枚になった。だが、ココリが十年間コツコツ貯めた80枚の金貨を共有資金として差し出してくれたおかげで、残りは200枚ほど。
「これでひとまず安心かな……」
ただ、今後どれほどの出費が待ち構えているかは誰にも分からない。だからこそ、残った資金はしばらく温存するしかないだろう。
ココリは胸に手を当てて、しみじみと呟いた。
「本当に、私は運がいい……。スキル代はかからないし、アイリとジルに出会って、装備代まで節約できるなんて。」
十年かけても数十枚しか貯められなかった金貨。それが今では――まるで夢のようだった。
こうして全ての準備が整った。
不死者に眠りの必要はない。魂の炎さえ疲弊していなければ、休息など無意味だ。だからアイリ、ジル、そしてココリの三人は、迷うことなく古戦場へと歩を進めた。
設定のところはもう駆け足で書き上げました……! さっさと次のシーンに進みたい! 設定パートって本当に退屈なんだよね。




