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朝食、一日の始まり。うずくまる始まり。

下に降りた俺はすぐに朝の支度を終わらせてダイニングに来た。


(母さん、父さんはもう家出たか。)

うちの両親は仕事が忙しくて、朝も基本俺が起きる前には、出勤している。



「おはよう!‥‥あれ?2回目か!わははは!」

「ふふふ、そうですね!」

「それよりも、早く朝ご飯食べたい。」


俺は2人の仲の良さに当てられて強引に話を変えた。


「それもそうだな!、今日も神楽ちゃんが直人の為に朝食、作ってくれたぞ!」

「(兄さんのためだよ。)ありがとう。」


つい、心の声が出そうになった。

色々な人に好意を持たれる兄さんなら、すぐに気づくはずなのに、兄さんは何故か、神楽の気持ちに気づいていない。

‥‥年下が恋愛対象外とかか?


(でも、俺の気持ちには気づいてるんだろ?

それなら、それでなんとかしてくれよ‥‥。)


そんな届きもしない、届いても上手くいくか分からない、そんな想いを抱えながら、俺は神楽の作ったご飯、味噌汁、焼き鮭を食べ始めた。



「‥‥‥、それにしても神楽ちゃんの作る朝食はおいしいな!」

「あ、ありがとうございます。」

「直人もそう思うだろ?」

「‥‥うん、おいしいよ。」

「そう。」


(好きな人との会話がこんなにも淡白でいいのかな?)

そう思いつつ、それで良いと考える。

好きな2人との朝食。これは、唯一無二の大切な時間だ。




「じゃあ、俺たち先に行ってるから。」

「行ってきます。」

「おう!俺もあとで学校に行くぞ!!

‥‥あ、直人!今日の昼、飯に行かないか?」

「うん、分かった。」

朝食を食べ終わった俺たちは休憩もそこそこに学校に行くことにした。


今の会話で察した人もいるかもしれないが、

兄さんは俺と神楽が通っている学校の体育教師として働いている。


「じゃあ、学校行こうか。」

「うん、そうだね。」


幸せだ。


いつもの日常、変わらない日々、こんな日が続けばいい。

でも、続かない。2人が結婚すれば、自然と俺は消えて、2人の子供が入る。


(それが1番、それがベストだ。そうに違いない。)


朝食を作りに来てくれる隣の家の幼馴染の女の子、良いなぁ。

俺の隣の家の幼馴染は男なんだ‥‥

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