-神託-
――主に神託を与える――
――主を含め、この世界に6名の「先帝者」が"今"生まれた――
――「先帝者」は、この世界の王となる――
――「先帝者」の中でたった"一人"だけが――
――王としてこの世界の命運を決めることが出来る――
――その者たちの名を言おう――
――主グリーヴ・エスカノール――
――ヴァイロン・ヴァレンタイン――
――ナベリウム・カルタゴ――
――ソロモン――
――アスカ・メリ――
――リッチ・オベール――
――彼らに、この世界を渡したくなければ――
――主がたった一人の「先帝者ルミナス」に・・・――
今のは一体、なんだ?
この者は、グリーヴ・エスカノール 英雄である。
アレフ大陸の南東に位置する島国オールスタインの王である。
長命で知られているエルフの、血を体に宿しており300年以上は生きている。
グリーヴという名を隠して、100年ほど前まではグスカールと名乗り冒険者をしていたのだが、英雄と呼ばれているのはその頃に現れた魔王なる存在を打ち倒したことが関係している。
「グリーヴ王よ、何かありましたか?」
グリーヴに仕える、その者はエルトン・リリという者だった。
「金英」と「銀英」の二つの軍の更に上にある近衛騎士団のトップである。
「いや、何でもない」
「そうでしたか、無駄な詮索でした。申し訳ございません」
「構わん、俺はお前のそういう物怖じしないところをかっているのだ」
「ありがとうございます」
「うむ、下がれ」
「はっ」
さて、どうするべきか・・・
神か・・・神、神、信じたことは今まで無かったが信じるのも一興か。
となれば、この世界の王になったら何をしようか・・・いや、そういえば 先帝者の中に気になる名前があったな。
ソロモン、ヴァイロン。この二人は、危険だな・・・
他の者も警戒するに、越したことはないがあれは別格だ。
≪先帝者契約≫ がコードに追加されました
まさか、コードが追加されるとは思ってもいなかった。
ならば、他の者たちもこれと同じコードを獲得していると考えるべきか。
殺した、者のコードを奪うことが出来る、か。
なんとも、恐ろしいコードだな。 だが、私にはピッタリだよ、神。
―――――――
コード一覧
・≪英傑装備≫
・≪先帝者契約≫
―――――――
さて、まずは――試してみるか。
そして、グリーヴは王座から立ち上がった。
一歩、また一歩と歩み・・・その足取りはとても軽快だった。
グリーヴは、思った。
俺が、「王になる」そして「神になる」と。