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絶望した化け物は危険区域に住み着きます  作者: 不知火雫月
終章 神として
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185話 抵抗

 徹夜しないと………

「帰っていいですか?」


「ダメだと言っているでしょう?ライルさんが手伝ってくれるのに逃げるんですか?」


いやだってさぁ、逃げるもなにもなんで封印されてるあなたの夫に会わなきゃならんのさ。キリヒメだって顔すら知らないのに会う必要性がないじゃん。


キリヒメが産まれる前に封印されているために父親の方もキリヒメもお互いの顔を知らない。


「会う理由がわからないですね。キリヒメを下さいとか言いにいくならまだわかります。ですが向こうはキリヒメ自体を知らないはずです。会う必要性がないじゃないですか」


そう言うとトキヒメが顔を真っ赤にして喋る。


「だ、だって仕方ないじゃないですか。そろそろ封印が壊れるのと今回の出来事でそれがあと少しに早まったということが原因なんでさから。それにゴニョゴニョ…………」


「結局は会いたかっただけということですね?ならいいじゃありませんか。封印が解けて」


「そ、それはダメです!」


大声で叫んだ。なんでも、その封印された本人が相当の大酒豪で酒に口をつけたら手遅れと言われる程酷かったらしい。しかもこの人以外が近づくと死ぬ直前まで追い詰められるとのこと。


これはガチで会いたくないな。というか封印を上からかけ直せばいいだけじゃない?


思いついたことを言うと――――


「それだと会えないじゃないですか!何なんです、私を苦しめるつもりですか!」


思わず引いてしまうほど必死になってくる。


レンがライルを連れて帰ろうと立ち上がると――――


「待ってください!お願いですから会ってください!私のためにも会ってくださいよぉ!」


足首をガッチリと掴んで抵抗してくる。どんだけ会いたいんだよ………。


「それにキリヒメのことをそろそろ報告しないといけないんですぅぅぅ!」


この人毎回報告してるとハッキリ言いやがった………!それよりも絶対にこれのせいで封印が壊れそうなんじゃないのか?


絶対に逃がさないと言わんばかりに周囲に捕獲用魔導具を大量に生成し始めた。どうやら本気で逃がしたくないらしい。


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