173話 終焉神王の力(死鳥)2(龍神)1
眠すぎてヤバい…………
そろそろか………。
あと数人になったのを確認すると召喚した何十匹もの死鳥を腕に集めだす。その死鳥は吸収されるかのようにするすると腕に入っていく。
「あとは自分で殴り潰す!」
踏み込んだ地面が陥没しレンが消える。そして一人の胸に穴が開いた。
穴が開いた部分から白く変化していく。その神王は白い羽となり最後には黒く染まった。
「集まれ、そして力となり破壊せよ『死獄流拳』」
ドゴンッ!!
大きな破壊音がなった瞬間、神王達の額に針に刺されたような跡が出来、そこから血が広がるように全身に伸びていく。
声もでない速度で広がり、苦しむ前に羽へと変わっていき舞い落ちる。
「君はなにもしなくていいの?隠れてないで出てくればいいじゃん」
その声に羽の中に隠れていた一人が出てくる。
「まったくなんでわかるんだよ。俺は龍神のリーダーとコンビでね、下のやつらが戦ってるなかで戦っても力が出せないんだ」
そういうことか。なら仕方ない。
「わかった、じゃあ龍神になるよ」
言葉が終わってすぐにレンの身体の表面に黄金の龍鱗が出現する。背中にもコウモリのような黄金の翼が生え、死鳥神の翼が変わる。
そして召喚されてきた龍神王達が驚き固まる。まさか今から戦う龍神が黄金覇龍だとは思っていなかった。いや予想すらできていなかったはずだ。
「王なのか…………いや、戦ってみなければわからんな。それに死に行く龍神が王であったとしても我ら神王になりし龍が負けるわけにはいかん」
堅苦しいような神王が喋る。
「それにこいつ以外がいないということは鳥神王達はリーダー以外死んだのか。まあ、この地面に広がる光景を見ればわかるが以上だな」
確かに以上だとは思うけど本気でやらないと死んでいく神王達が可哀想にも感じる。
そして新しくラグナが槍の神器と変わった。