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絶望した化け物は危険区域に住み着きます  作者: 不知火雫月
三章 魔王襲来
142/213

141話 加護持ちの呪竜1

 前回。

カースドラゴン始動!

 勇者達は王の声を聞き距離をとる。言われた通り、空気と地面が呪いで汚染されていく。


しかし一定の距離をとったはずのところまで侵食されていく。それに気づかず勇者達は、魔法を放つために無駄な詠唱をする。


カースドラゴンは詠唱している勇者を見た後、紫色の槍を無数に放つ。無数の槍が飛んできていることに気づくが、まだまだ未熟な勇者達は詠唱を止めることが叶わず槍の餌食になる。


運良くかすっただけですんだ者、結界を張っていた者も居たようだがカースドラゴンの放った槍だ。呪いがないはずがない。餌食になった勇者は貫死、かすった者は様々な呪いで死んでいる。結界を張っていたとしても結界自体が呪われ汚染されてしまい、逆に身動きがとれなくなってしまう。


解いてしまえば結界を覆っていた呪いにやられ、解かなくとも地面を侵食してきた呪いにやられる。唯一逃げられたのは解呪師の近くにいた者達だけだ。


残っているのはラグナに飛ばされた勇者の灰斗。解呪師の近くにいた数人の勇者。王と王女、それを守っている騎士団長のみ。


そして加護を与えられたカースドラゴンに勝てる者はこの中にはいない。解呪したとしても侵食の速度には負けてしまい結局呪い殺される。


絶体絶命、誰もがそう思っていたが灰斗は自分が勇者だから呪いは効かないと思い込んでいるため、自分がめり込んでいた壁から出ると聖剣を召喚し、呪いを気にせず突っ込む。


「ダメだ!戻れ!」


王の引き留める声は灰斗には届かずそのままカースドラゴンの首に聖剣を叩き込む、が首にある鱗には傷ひとつつかない。その現実を受け止めきれないのか、がむしゃらに聖剣を振り続ける。


カースドラゴンはそれを気にしない。虫が集っているだけのように。


数分間、灰斗が攻撃していたため離れていた勇者達は攻撃できずにいる。そして竜鱗に叩きつけていた聖剣は無数のヒビが入り、呪いに侵食されていた。等の本人も足と手を呪われ始めていた。当然竜鱗は傷ひとつない。


逃げる、それをしたことのない灰斗は引くことを許さない。一度攻撃したら相手が死に絶えるまで攻撃する。それが灰斗だった。しかしそれはレンに負けたことによって心に傷を負った。今カースドラゴンから引けば心が折れてしまう寸前。その状況から灰斗はプライドが強すぎるが故に引けない。それを見て分かっているから周りも止めることができない。


ここに西牙がいたら変わったかもしれない状況で灰斗は呪われひび割れた聖剣を振り続けた。


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