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絶望した化け物は危険区域に住み着きます  作者: 不知火雫月
三章 魔王襲来
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134話 無駄に高性能

 前回。

指輪、どんな形なんだろう………

「ついでに言っとくとその指輪にはまだいろいろなスキルがあるから後で教えるよ」


そう言いながら残った二つのアイテムボックスを持つ。一つからは溢れんばかりの魔力、霊力、神力が凝縮されている。


「そのアイテムボックスは何です?」 


「ああ、僕の分と彩愛って人の分かな。彩愛って人の分だけどどの精霊の力が強いかわからないからその場で付与するつもりなんだけど一応作り終わったからね」


「そう。ならそのレンの分の方はどういうやつなの?明らかにヤバい雰囲気が漏れ出してるんだけど」


レンはアイテムボックスに手を突っ込み、引き抜く。手には澪達が見た瞬間に距離を取ってしまうほどに凝縮されたものがあった。


それを手から離し、空中に浮かべる。


「これは皆のやつよりもちょっと特殊なん」「「「特殊どころじゃない!!」」」「……すみません」


怒られてしまいシュンとする。だがすぐに立ち直り、話し始める。


「えぇと、これは皆に渡した指輪の上位互換だと思ってもらっていいよ。今の僕の力だと普通の神器とかだと使った瞬間粉々になっちゃうからさ」



《神覇玉 ラグナ》

レン自身の魔力、霊力、神力を極限まで凝縮されてできた神玉。レンのすべての武器にこの神玉が変形する。

『ステータス百倍』『スキル効果百倍』『魔法効果百倍』『全適応』『未来予知』『自動神域展開』『自動追尾』『自動修復』『任意増殖』『無限吸収』『破滅』『虚無』『不壊』『神王殺し』『神王覇気』『任意変形』『浮遊』『無効破壊』『完全反射』『自動攻撃』『意思持ち』『全神魔法』



「……なんか意思まで持っちゃって僕以外が触ろうとすると魔力とかを吸われるから注意してね。今も少しずつだけど僕のも吸われてるから。あともしかしたらだけど僕以外の男性が触れようとすると残り一まで吸われるかもだから触れないようにしないの死ぬかも」


説明している間、神覇玉はレンの胸にすり寄っていた。


当然それを見た澪達は愕然としている。武器には意思を持たせるのは神であろうと確率が0.1パーセント以下だ。それを成し遂げたレンは運が強いと言えるだろう。


好奇心が勝ってしまったのか日葵だけが動き出し、神覇玉に触れようと手を近づけた。


「んっ!?ま、まって!ヤバいヤバい!!どんどん吸われてく……」 


神に至っているはずの日葵の魔力などが勢いよく急激に吸収されていく。すでに距離を取っているはずなのに吸収が終わらない。


「あっ……………も、もうらめぇ」


バタッと力尽きたように日葵は倒れる。大量に合ったはずの魔力、神力が八割吸われていた。だが二割は残してくれたのでここにいるメンバーがどんな立場なのかわかっているのかもしれない。


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