129話 神々の怒りと騒ぎ1
前回。
うん、書いてて思ったけど勇者の頭の中ご都合主義だった。
「ふん!なんなのよあの勇者達は。ていうか勇者って言える奴なんてあの私が加護を与えた精霊姫の娘だけじゃない」
「忘れてますが澪達三人もでしたよ。真の勇者と言えるのはレン、違うわね。終焉神王レンくらいだと思います」
「なんなのだ、あの国の精霊があの娘の場所に集中しすぎてる。子供にも近寄らないところを見るともうダメなのかもしれんな」
レン達が序列十位以内の神になったあと、元々座っていたメンバーはこっそりとレン達の住居に入り込んでいた。レンはそのままなのでここにいるのは九人の神だけだ。
「それにしてもあの娘はすごいわね。加護を与えたからわかるけど澪達のところに来ようと必死に努力してる。悪意すら持たない優しい子ね」
「そういえば創造神、あの馬鹿どもに加護を与えた天使はどうした?あの天使が、名前は覚えてないが勇者の職を持つ奴を誘導した犯人だったはずだ」
「心配するでない。その天使は下位まで落とした後に力をほとんど奪って精霊姫に与えておいた」
「ちょっと待ちなさいよ!」
風の精霊神はダンッ!とテーブルを叩き立ち上がる。
「あ、このテーブル、ダメージ吸収ついてる………って、違う違う!創造神それどういうこと?」
一瞬思考が違う方へと行きそうになったが頭を振り、話を戻す。
「うむ、それについては儂が言うよりも生命神と転生神に聞いた方が早いじゃろ。指示したのは儂じゃがやったのはこのふたりだからの」
精霊神と他の神達は、なるほどと言った表情で頷く。
「そういえばあんた、移し替えとか得意だったわね」
「な、移し替えじゃなく移転と言ってください!それに私だけじゃないですから!」
「私はただ、天使の力ごと魂の強さをほとんど取って混ぜただけです」
「待ちなさい。取って混ぜたって、さらっとヤバいこと言うんじゃないわよ!」
「あら、簡単なことですよ?」
そりゃ魂に関してはプロでしょうからね!と言った後、椅子に座り直した。
「まあ、そういうことじゃからそこは納得して貰えると助かるのぅ。それと精霊姫なんじゃが未来予知した結果数日後にレン達、嫁さん達とメイドの長四人組を一気に『代償召喚』で召喚するみたいじゃ」
「なんでそれを早く言わないのかしら!?」
精霊神は大声で叫んでしまう。
「……何を早く言わないのかしらでしょうか?」
神々の動きが止まる。ギギギギギと機械のような動きで誰もいなかったはずの場所に視線を向けた。
そこにはメイド服を着た四人の神の力を持つ龍、狼、鳥、悪魔がいた。
そして龍、スカイは龍神を見てニッコリと笑った。
「何をしていたのか話して貰いましょうか?」