100話 序列十位以外
前回。
生命神って病んでるの?((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
「あれ、そうなると他の神々はどうなるんですか?序列十位以内を狙っている神もいると思うのですが」
マヤが創造神に聞く。他の皆も気になっていたのか創造神の方へ視線を向けた。
「神々の序列は強さじゃ。レンはここにいる儂らよりも強い。そしてレイに関しては儂が死ぬ限界まで本気を出さねば勝てんほどの実力者じゃし、もし神覚の実を食べるのであれば序列二位は確定じゃろうな。次に強いのはライルで、いまの実力は儂よりもある。しかしレイが神覚の実を食べるとしたら三位じゃ」
創造神は澪達の実力を正確に計り、序列を決めていった。四位が澪、五位がキリヒメ、六位がフィーラ、七位が日葵、八位がテラ、九位が未来、十位がマヤだそうだ。
だが最大攻撃力で言えばテラが四位まで上り、最大魔力攻撃で言えばフィーラが四位、防御力だけで言ってしまえば未来がレンより少し上で一位らしい。
それほど実力が拮抗すると創造神は判断した。その後ろには頬を膨らませた水神が見ていた。
「なんで睨んでるの?」
「……別に何でもないです。ただ少し疑問に思いまして」
話しかけた未来が首をかしげる。
「レンさんの周りって美少女だらけじゃないですか。誰がレンさんの奥さんなのかなぁと」
その言葉に澪達が反応した。水神は澪達の様子が変わったことに気づかず喋る。
「だって見てたら誰だって知りたくなりますよ。あ、もしかして全員奥さんなのですか?まぁ、この世界は一夫多妻制ですからね。それと聞きたいんですけど澪さん達はどうしてジリジリと近づいてきてるのです?何故囲むのですか?それにレンさんと神々の皆さんはどえして離れるのですか?」
「それはね、今の私達にそれを聞くのは禁止だからですよ」
「そうです。レンさんの心が完全に堕ちるまで禁句になってるんです」
「堕ちてもらわないと甘やかすことも出来ませんから」
どんどん輪が縮んでいき、とうとう逃げ場を無くされる。レン達は約百メートル離れたはずなのだが水神の悲鳴と謝罪の声が響いてきた。
そして戻ってきた澪達は何もなかったかのように振る舞う。レンはツッコミを入れそうになったが一歩手間で止まる。
レンの目の前に剣が落ちてきた。もし止まっていなかったら大変なことになっていたかもしれない。
「勝手に次の序列を決めようとしてんじゃねぇよ」
次は後ろからナイフが飛んでくるが、レンは時空魔法で他の次元に飛ばした。
「わお、こちらを見ずに対処しましたか。大物新人神ですねぇ」
他に約五十人ほどの神々が姿を表した。
何が起こるかを予測したレンはこっそりと時空魔法で九個の神覚の実を『収納』へと転送した。