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異世界に転移した弱気魔法使いは吸血鬼の下僕になるそうです  作者: ジャスミン茶
第一章 雪が降る夜に咲くユリ
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ペンダント

僕は町を出て、森を通り過ぎ、苔が生い茂るダンジョンの入り口に立っていた。

「よし、準備オッケー」

僕は短剣を鞘に入れ、中に入っていった。


このダンジョンは初心者冒険者達がチャレンジする中の最も人気がないダンジョンだ。理由は、魔物がスライムやゴースト系の魔物で戦いづらく、弱点の属性が無く、ただ消耗戦をすることに加えて。

「うわっ、危なかった」

さっき、片足が置いてた場所が崩れ落ちた。底にぶつかった音がしない。

とにかく、足場が危ない。森の中にあるのに、岩場は盛り上がり崖は崩れ、谷底は暗くて見えない。一歩間違えれば、暗闇の谷底に落ちて二度と戻ってこない。ゆえに人気がないダンジョンだ。

その分、ダンジョンは草や苔が生い茂り、澄んでいる水が流れていて景色が綺麗だ。 また、貴重な薬草や冒険に必要な道具の素材があり、僕みたいな薬草や道具を作って売って生活する人にとっては気をつけていれば、最高のダンジョンだ。


いつもの場所を回り、薬草や素材集めを二時間ぐらいして、いつも通り集まった。

「よし、これぐらい薬草や素材集めれば一週間は大丈夫かな」

僕は集めた薬草や素材をバックに入れ、ダンジョンを出ようと立ち上がった時、元気の顔が浮かび上がった。

「元気、結婚するんだったら、結婚祝い送らないとな」

元気は元の世界で沢山世話したし世話になった。

こっちにきた時も励ましてくれた。

今、生きてるのは元気のおかげだ。感謝しきれないほどに。

「よし、奥行ってみるか」

僕は帰り道を背にして、奥に進んだ。


僕は奥には進んだことがなかった。奥に進んだ冒険者達に聞いてみれば、奥には何も無くて、あるのは植物くらいって愚痴を言っていたのを記憶してる。

「だけど、少しぐらいは金目になる物があるといいなぁ」

それで、元気の結婚祝いを買ってやろうと思い、片手に短剣を掴んで慎重に奥に進んだ。


奥はさっきとは、また違っていた。岩場や崖が無く、草木が新緑に染まり、花々がところどころで可愛らしく咲いている。まるで、森みたいだった。だけど、それぐらいで本当に何も無かった。他の人の目で見れば。


「ああ、これだったら、もっといい薬が出来上がる。こっちのは、高値で売れる道具が作れる」

僕は今、とっても貴重な薬草に舞い上がっていた。さっき取ったのも貴重だが、さらに貴重な薬草が沢山生い茂っていた。

「これだけあったら、高めの物を送れる」

僕は慎重にだが、興奮しながら薬草を摘み取っていった。

「ふぅ、これだけ取ればいいかな」

僕は薬草をバックに入れ、少し休むつもりで岩の壁に背もたれたら。

ガガガガガガっと、音がして、支えにしてた岩の壁が動いて僕はバランスが取れずに後ろに倒れた。

「痛っ、何、えっ」

僕が倒れた場所は岩の壁が動いた場所で少しの空洞で奥には、岩の台座に置かれたペンダントが置かれていた。

「なんだろう? 」

僕はそれを持ち上げた。ペンダントには赤い石が月の形でそれを守るように動物、グリフォンが描かれていた。

「宝物かな。取り敢えず、もらっていっていいのかな」

僕はいいのかなとしばらく考えて、いいよなと考えて、ペンダントをポケットに入れ、ダンジョンの入り口に向かった。



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