その後と始まりと名付け①
「おっ、来たか。我を待たせるとは下僕でなかったら殴っているが。まぁ、よかろう」
「すいません。少々話し込んでしまい」
「誰とじゃ?」
町の外の矢印に背もたれながら不機嫌そうに彼女が訊ねて来た。
「町長さんとです。感謝とこれからの事を尋ねられたので旅に出る事を言いました」
彼女は体のわりにまじめのハムだなと言った。
「積極的に見たい者はそうそうにいないのにの。あの者も恨みはあるだろうに」
「それが自身の罪と責任だと言っていました。あの人、言葉や体形のわりに町の運営をしっかりしていて、町長就任以来町、町は発展していったのはあの人のおかげらしいです。どうやら、僕だけじゃなくて町にいる冒険者一人一人の事も気にしているようで。見た目と口調のわりに優しくてとても責任感のある人でした」
「そうか、その責任感は自身をも傷つけ蝕むのだがな。お主のように」
彼女の目線も声も鋭くなり、なかなか答えづらい。
「僕はそうしなければいけないと思ったので行っただけで。あんな立派な責任感を持っていません」
「お主も大概と思うがな。あの時の館に侵入した賊の処刑を見に行くからな」
これもなかなか言葉が出せない。